「攻撃の中で交渉はできない」=カラスEU上級代表、ロシアの言動を「遊んでいる」と非難
カラス外務・安全保障政策担当上級代表がロンドンで発言した。ガーディアンが報じた。
カラス氏はまた、ロシア軍が昨夜ウクライナを100機以上の無人機で攻撃したことを指摘した。そして同氏は、「私たちは、ロシアが確かに平和を求め、ウクライナとの交渉の席に着くようロシアに圧力をかけなければならない。もし彼ら(編集注:ロシア)がウクライナを爆撃し続け、もし停戦が生じないのなら、攻撃の中での交渉は不可能だ」と述べ、ロシアが「遊んでいる」ことを非難した。
また同日、アルバレス・スペイン外相は、ロンドンでの英・EU外相級会合の前に、「欧州人は平和を求めているし、ウクライナは平和を求めているのであり、今はロシアとプーチンが返事をせねばならない」と発言した。
アルバレス氏はまた、スペインは「必要な限りウクライナを支援し続ける準備がある」と述べた。その際同氏は、停戦はそれ自体が目的なのではないと警告し、今秋後半のイスタンブルで開かれるかもしれない会合について、それは「公正かつ永続的な平和への道における最初の一歩」となることが条件だと訴えた。
そして同氏は、「もしそれが単なる時間稼ぎと問題解決の先送りの手段なら、それは意味がない」と指摘した。
なお、英国のラミー外相は、来週のスターマー英首相とEU首脳の会合を前に、ウクライナ支援と広域地域防衛協力について協議するために12日に複数の欧州の国の外相を招待していた。
これに先立ち、10日、ウクライナ、フランス、ドイツ、英国、ポーランドの5か国の首脳は、5月12日からの最低30日間の完全かつ無条件の停戦開始の支持を表明していた。
これに対して、ロシアの首脳プーチン氏は11日、5月15日から2022年時の「協議が中断したところ」でウクライナとの直接交渉をトルコで再開することを提案していた。
その後、ゼレンシキー大統領は11日、ロシアによる停戦を期待しているとしつつ、5月15日に自身はトルコにてロシアのプーチン氏を待つと発言していた。