ゼレンシキー宇大統領、オランダ・ハーグで侵略犯罪の責任追及の重要性につき演説

ゼレンシキー宇大統領、オランダ・ハーグで侵略犯罪の責任追及の重要性につき演説

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4日、オランダ・ハーグを訪問したゼレンシキー大統領は、市民社会代表者、政治家、研究者に向けた「ウクライナには正義なくして平和なし」と題する、ロシアによる対ウクライナ侵略犯罪の責任を法廷で裁くことの重要性を訴える演説を行なった。

ウクライナ大統領府がフェイスブック・アカウントにて演説動画を公開した

ゼレンシキー氏は、プーチン露大統領のウクライナに対する侵略戦争とウクライナにて行われている犯罪につき、同氏の責任の追及を行うことの重要性を強調した。同氏は、「言うまでもなく、私たち皆がもう1人のウラジーミルをここで見たいと思っている。私たちは彼をハーグで見たい。犯罪行為で断罪されるに値する人物をだ。そして、それはここ、国際法の首都で生じるべきである。私は、私たちが勝利した暁に、それが生じると確信している。そして、私たちは勝利するのだ!」と発言した。

そして同氏は、世界に対して、ニュルンベルク裁判の経験を、ロシアのための新たな国際法廷へと変換するよう呼びかけつつ、それ以外の案には脆弱さがあると指摘した。同氏は、「一つの犯罪、侵略犯罪が、残りの犯罪を引き起こしたのだ。それが最初の犯罪であり、悪の始まりである。その犯罪の責任(追及)がなければならない。そして、それを達成し得るのは、法廷を通じてだけなのだ。私たちは、ニュルンベルク裁判の経験を新しい運用ルールへと変換しなければならない。そのために、私たちはそのような法廷の設置を支持しているわけだ。私たちは、類似の侵略を繰り返さないことの保証として、そのような犯罪を確実に罰する伝統を継続したい」と発言した。

同氏はまた、欧州と世界は、すでに類似の事例に関する経験を有しており、皆がその結果をニュルンベルクの裁判の判決で目にしたと伝えた。そして同氏は、現在、正当化やら妥協やらを模索すべきではなく、類似の犯罪を繰り返させないために、勇気を持って断固として行動すべきなのだと強調した。

同氏は、完全な国際法廷の設置が現在ウクライナにとっても世界中にとっても全ての民にとっても、正義のためにも極めて重要となっていると述べ、「子供たち、未来のために、私たちは、そのような法廷につき妥協はできない。なぜなら、それ以外のものは脆弱だからだ」と発言した。

さらに同氏は、「私は、世界に呼びかけたい。恐れるな、と。侵略者は、自らに突きつけられる完全な正義を感じなければならない。それが私たちの歴史的責任だ。世界は、完全に安全だと感じなければならない。平和の持続可能性は、侵略者に対する判決を含む、完全な正義の結果として生じるのだ」と強調した。

また同士は、ウクライナには公正な平和、ロシアの犯罪者への公正な法廷を確保することが必要なのであり、「ハイブリッドな形態」の法廷ではいけないと訴えた。同氏は、「勝利の後の長続きする平和を達成することができるのは、強力な価値によってなのだ。それは自由であり、それは法の支配であり、それは完全な司法の確保の必要性である。何らかのハイブリッドな代替物ではないのだ。私たちは、前線の戦闘行為の停止を結びつけた『ハイブリッドな免責』や『ハイブリッドな平和』を看過してはならない。そうではなく、確実な平和、確実な司法、確実な正義、それこそが私たちが現在必要としているものだ。ハイブリッドな形態ではない」と強調した。

その際同氏は、不処罰となれば侵略を継続さえることになるのであり、侵略戦争は正しく止めねばならないと指摘し、「私たちは、侵略犯罪を止めねばならない。それは、不処罰に慣れた者の頭の中にしばしば現れるものだ。不処罰こそが、侵略の扉を開くのだ。歴史における全ての侵略戦争の見てみたら、それを繋げているのが1つのものであることがわかる。それは、その戦争を始めた者は、いつか自分が自らの犯したことで責任を負わねばならなくなる、戦争について責任を問われることになる、と信じていないという点である」と指摘した。

なお、ゼレンシキー大統領は、4日、オランダ・ハーグを訪問した。5月4日は、オランダにとって特別な日であり、20時になると第二次世界大戦とその後に亡くなった国民や兵士のために2分間の黙祷が行われる。

ゼレンシキー大統領は、国際刑事裁判所(ICC)を訪問した他、ルッテ蘭首相とドゥ=クロー・ベルギー首相と会談した。

写真:大統領府


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