仏企業家、ウクライナに関する4つのステレオタイプを説明

仏企業家、ウクライナに関する4つのステレオタイプを説明

ウクルインフォルム
ウクライナ国籍を取得し、スーミ州フルーヒウ市の市長を務めた経験のある仏出身企業家のミシェル・テレシチェンコ氏は、欧州で広まっているウクライナに関するステレオタイプの多くは実態と異なると指摘し、ステレオタイプを排してウクライナに投資をすべきだと主張した。

4日、テレシチェンコ氏が全国フォーラム「ウクライナ30 ウクライナのイメージ」登壇時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

同氏は、4つのステレオタイプを紹介するとし、その1つとして、ウクライナでは共産主義の過去が今でも支配的であるというイメージだと指摘した。同氏は、ウクライナでは共産主義が1917年に弾圧とともに強制されたものだと発言した。

同氏は、「しかし、私は、ウクライナが真に共産主義の国だったという見方を決して信じない。ウクライナは、個人主義的アプローチを持った非常に強い国である。ウクライナは、欧州の原則と価値を共有しており、私たちに常に押し付けられる(編集注:ロシアとの間の)『兄弟性』のようなスラヴ的ステレオタイプとははるかに遠い国である。1991年にウクライナの精神性が共産主義を克服したのだ」と強調した。

2つ目の誤ったステレオタイプとして、同氏は「ウクライナは貧しい国」というイメージを挙げた。同氏は、「それは間違っている。私は5年間欧州の最も貧しい3万5000人の町の一つの市長を務めた。その5年間、私は、どのような経済問題がウクライナの社会に影響を与えているかを目にした。しかし、私のところに、飢えや寒さで誰かが死んだとしてやってくる者は一人もいなかったのだ」と発言した。

同氏は、3つ目のステレオタイプは、ウクライナに中間階級がないというものだとし、実際にはウクライナの中間階級は非常に力強いが、統計にそれが現れないのだと指摘した。同氏は、「全ての個人事業主、中小ビジネスの代表者が、自らの人生を回し、家族で連帯していることがこの国を非常に強くしている。私は、ウクライナの中間層は非常に活発だと信じているし、人々は上(政権)からもはや何も待っていないし、人々は自らや家族のための開花を求めているし、そのために活動している」と強調した。

同氏の指摘する4つ目のステレオタイプは、ウクライナがオリガルヒ(大富豪)と闘いたがっていない、というものだと述べた。「それは全くもって違う。私は、皆がオリガルヒと闘いたがっていると信じている」と発言した。

同時に同氏は、いくつかの広まっているウクライナに関するイメージには、確かに根拠のあるものがあるとし、その中には、改革実現の遅さや、その効果の低さ、法の支配の確立の必要性などを指摘した。同氏は、「裁判機構が賭けになっている。公正で勇敢な裁判官や検察はいる。しかし、それはごくわずかな人物であり、裁判でそのような人に当たるかどうかがわからないのだ」と指摘した。

他方で同氏は、ウクライナには投資すべきであると主張し、その理由として、ウクライナの人々が「勤勉で、能力があること」「常に何らかの面白いイニシアティブを始めていること」「特に若者は、さまざまな挑戦に対して、非常にクリエイティブに対応していること」を挙げた。


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