クレーバ外相、アルメニア・アゼルバイジャン間衝突に関するウクライナの立場を説明
30日、ドミトロー・クレーバ外相がオンライン記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
クレーバ外相は、「私たちは皆、注意深くその出来事(編集注:アルメニア・アゼルバイジャンの戦闘)の展開を観察している。(中略)戦争は、常に悲しみ、犠牲、破壊を生む。(中略)私たちは、現在のコーカサスで重要なことは、追加的に感情を煽らないようにすることだ。それでなくても、感情は非常に高ぶっている。(中略)ウクライナ外政の基盤の一つは、国家の領土一体性の支持である。アゼルバイジャンがウクライナの国際的に認められた国境内での領土一体性を支持してきたように、私たちもアゼルバイジャンの領土一体性を一貫して支持してきた。私たちにとってこの原則は絶対的に不変である」と発言した。
これに先立ち、9月27日朝、アルメニアとアゼルバイジャンがナゴルノ・カラバフ地域で戦闘を再開。両国は互いに非難し合っている。両国とも戒厳令を宣言し、動員を行なっている。
ウクライナ外務省は27日、ナゴルノ・カラバフ地域の紛争の激化につき深い懸念を表明した上で、双方に対して協議の席に戻るべく、最大限の努力をするよう呼びかけている。
国連安全保障理事会は29日、両国に対して、速やかに同地域での戦闘を停止し、協議を再開するよう呼びかけた。
アゼルバイジャンとアルメニアの間のナゴルノ・カラバフ紛争は、1988年に始まっている。戦争開始から6年後の1994年、両国はビシュケク議定書に署名して、停戦に合意している。
アゼルバイジャン領ナゴルノ・カラバフは同国からの「独立」を宣言しているが、アゼルバイジャンはその「独立」を認めておらず、同地をアルメニアによる被占領地であると宣言している。
ウクライナは、その他多くの国同様、ナゴルノ・カラバフ地域をアゼルバイジャン領とみなしている。