ウクライナがIMFと協力すればEUは12億ユーロを供与=ボレルEU上級代表、法の支配強化呼びかけ
ウクルインフォルム
EUは、ウクライナに12億ユーロの財政支援を供与する準備があるが、同時にウクライナは国際通貨基金(IMF)と建設的に協力して法の支配を強化しなければならない。
22日、ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表がキーウ(キエフ)訪問時のクレーバ外相との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ボレル上級代表は、「私たちは、コロナウイルスの世界的拡散によって生じた経済低迷に関係する問題につき、その解決を支援すべく、12億(ユーロ)のマクロ財政支援を供与する準備がある。しかし、そのためにはウクライナはIMFと建設的に協力し、ウクライナの法の支配を強化する全ての要件を履行しなければならない」と発言した。
上級代表は、現在最大の挑戦は新型コロナウイルスであり、EUは現状にてウクライナとの連帯を表明しており、感染拡大との戦いのためにウクライナに前例のない支援を供与したとし、「約2億ユーロだ。これは、私たちの東方パートナーに対して与えた財政支援の中で最大のものだ」と発言した。
ボレル氏はまた、新型コロナウイルス感染拡散にて、ウクライナ東部の状況も悪化したと伝え、EUはドンバスの人道状況解決のために別途1億5500万ユーロを供与したと伝えた。
同時にボレル氏は、EUは慈善団体ではなく、ウクライナの繁栄を望むからこそ支援をしているのだとし、「私たちは、政治機構であり、ウクライナが繁栄し、民主的で安定した国になることに関心を抱いているから、このように行動しているのだ」と強調した。
なお、22日、ボレルEU上級代表は、ウクライナを訪問し、ゼレンシキー大統領、クレーバ外相、タラン国防相らと会談した。