シュミハリ首相、防疫措置の早期解除を求める声に「まず感染ピークを乗り越えるべき」
シュミハリ首相がフェイスブック・アカウントに書き込んだ。
シュミハリ首相は、ウクライナの防疫措置の緩和を加速させることを求める要請が多く届いていることを明らかにしつつ、「私は、要請の理由は完全に理解している。しかし、私は、ウクライナ国民の生命と健康に対しての政権の責任も認識している。なぜなら、5月初めに、私たちは感染ピークが来ることを予想しており、制限緩和プロセス開始のためには、そのピークを私たちは成功裏に乗り越えねばならないからだ」と伝えた。
首相はまた、世界には、COVID-19の世界的拡散の中での国の取り得るシナリオは3つあると指摘した。首相は、「1つ目のシナリオは、厳格な道だ。シンガポールやトルコのように、全てを閉鎖したままにする。トルコは、イスラム教のラマダンの時期、休日に外出禁止の時間帯を設定し、外出は最も近い店へ出かける場合のみ、9時から14時の間のみ認めるというものだ。私たちにはこのシナリオは合わない」と述べた。
首相は、第2のシナリオは、リベラルなもので、通常の生活に戻り、全ての店を開くというものだとし、「スウェーデンの例に習うものだ。しかし、現時点でスウェーデンでは1万8600名以上の感染事例があり、2100名以上が亡くなっている。つまり、致死率は11%以上となっている。これは現時点のウクライナの5倍だ」と強調した。
そして、首相は、3つ目のシナリオは健康と経済のどちらか一つを選ぶのではなく、防疫措置を新しい社会生活規範への移行に適合させるものであり、ウクライナと感染状況が似ているチェコやポーランドをはじめ、大半の国が現在行なっているものだと説明した。
その上で首相は、徐々に制限を解除することにより、感染状況を常にコントロールすることができ、感染爆発が発生した際も迅速に抑え込むことができるのだと指摘した。
これに先立ち、24日、シュミハリ首相は、ウクライナにて現在施行されている防疫措置を5段階に分けて解除する計画を発表している。