OSCE本部にてクリミア・タタール問題を説明する動画紹介

OSCE本部にてクリミア・タタール問題を説明する動画紹介

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ウクルインフォルム
ウィーンの欧州安保協力機構(OSCE)本部にて、「被占領下クリミアにおける差別手段としての平和的集会開催の禁止」という名の会議が開催された。

ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

クリミア・タタール・リソース・センターのエスケンデル・バリイェフ所長は、ロシア政権がクリミア・タタール民族代表機関「メジュリス」の活動を禁止していることを喚起し、「メジュリスとは、(民族会議)クルルタイによって選出され、クルルタイの決定と国際法規範とウクライナ国内法によってコントロールされる、クリミア・タタール人の唯一の代表・執行機関である。メジュリスの基本目的は、ソ連がクリミア・タタール人に対して行ったジェノサイドの被害を取り除くことにある」と強調した。

同所長はまた、「クルルタイ」とは、クリミア・タタール民族が秘密・直接選挙を通じて代議員を選んで構成される民族会議であり、民族の基本的な社会的、政治的、文化的問題を解決する機関だと説明した。

その上で、「クルルタイの最後の代議員選挙が行われたのは、2013年である。独立した監視員たちにより、その際の選挙は民主的だと評価されている」と指摘した。

バリイェフ所長は、2016年9月29日、ロシア連邦最高裁判所がメジュリスを過激主義組織だと認定し、活動を禁止する判決を出したことを喚起し、「これにより、クリミア・タタール人が自らの民族代表機関を管理するという集団の権利が侵害されたのだ。占領政権は、クリミア・タタール代表機関による民族にとって重要な決定を採択するための会合の開催を禁止している。メジュリスのメンバーや、クルルタイの代議員に対して、ロシア連邦保安庁(FSB)は、体系的な弾圧を行っている」と説明した。

その上で、同所長は、OSCE常設理事会に対して、ロシアにメジュリス活動禁止を無効化させることを目的に、OSCE議員総会の決議を履行させるよう同国に要求し続けることを要請した。

また、同所長は、クリミア内で、クリミア・タタール人が平和的に抗議を続けていることを喚起し、「2017年10月に、約100名のクリミア・タタール人代表者がクリミア全土で集会を行った。彼らはその際、半島のロシア政権に対して、クリミア・タタール人への弾圧をやめるよう呼びかけた。その際、40名以上が違法に拘束され、76名が各々、1万から1万5000ルーブルの罰金刑を受けた」と説明した。

同時に、同所長は、クリミア・タタール人たちはロシア国内法の規範に従わざるを得ない状況が続いていると述べ、「年々、平和的集会開催の実質的禁止・不法介入の事例数が増えている」とし、2019年に起きた事例を紹介した。

また、同会議の際に、「クリミアの先住民の生き残りの闘い」と題した英語で作成された動画の視聴が行われた。

バリイェフ所長は、「私たちは、この動画を国際場裏で見せるために制作した」とし、17~18分で、民族誕生から始まり、1783年のロシアのクリミア占領、1921年の大飢餓、1944年のソ連によるクリミア・タタール人追放、そして、2014年以降のロシアによる新たなクリミア占領について説明されているものだと発言した。

その上で、同所長は、同センターの法律専門家たちは、「クリミア・タタール民族追放と今日の出来事の繋がりを民族への継続するジェノサイドとする詳細な法的根拠」を同動画で示していると発言した。


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