ウクライナ、ロシアに対してだ捕した船舶の返還を口上書にて要求
ウクルインフォルム
ウクライナ外務省は、ロシアに対して、昨年11月にケルチ海峡沖にて露治安機関が攻撃・だ捕した船舶の返還を要求する口上書を送付した。
4日、ヴァディム・プリスタイコ外相が、エストニアのウルマス・レインサル外相との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
プリスタイコ外相は、「確かに、私は、私たちがその船舶を持ち帰る準備があること、外務省が(編集注:ロシア側に)口上書を送ったこと、その口上書に座標と船舶を持ち帰ってよい日時を提示するよう要請したことを述べたことがある」と発言した。
外相は、船舶を取り返してから、だ捕の際の砲撃の跡が残っているかどうか、返還が遅れたのが砲撃の証拠となるその跡を隠滅するための修理と関係していたのかどうか確認したいと述べた。
その上で、外相は、「ウクライナ側からは遅延は一切ない。ウクライナ軍人は、どんな地点でも訪れ、私たちの船舶を持ち帰る準備がある」と強調した。
なお、本件は、2018年11月25日にロシアの治安機関が被占領下クリミアの沖合いにて、ウクライナ海軍の艦船を砲撃、だ捕した事件のこと。その際、オデーサからマリウポリに向かっていた三隻の船がだ捕され、乗員24名が拘束された。
国際海洋法裁判所は、本年5月25日、ロシアに対して、船舶と乗員の即時解放、ウクライナへの返還を義務付ける判決を下している。
9月7日、ウクライナとロシアは、被拘束者を互いに35名ずつ交換。その際に、24名の海軍軍人がウクライナ側に解放された。しかし、ロシアは、3隻の船舶はまだ返還していない。