EU、露裁判所が有罪判決を出したウクライナ国民フリーブ氏の解放を呼びかけ
22日、EU報道官が声明を発出した。
同声明には、フリーブ氏が重度の病にかかっていること、20歳のウクライナ国民であり、2017年8月にベラルーシからロシア政権によりロシアへ拉致されたことが喚起されている。
そして、声明には「その時から、フリーブ氏は、ロシア国内で一切の中身のある罪状なく、違法に拘束されており、さらに同氏の健康状態により懸念を抱かせ続けている。本日、ロシアの裁判所は、パウロ・フリーブ氏に対して、6年の懲役刑を『テロ支援』を根拠に言い渡した。EUは、フリーブ氏が速やかに解放されること、必要な特別治療を受けられることを期待している。彼が拘束されているうちは、欧州人権裁判所の決定が要求しているように、ウクライナの医師に同氏との面会許可が与えられねばならない」と書かれている。
これに先立ち、同日、ロシアのロストフ・ナ・ドヌーの裁判所は、ウクライナ国民パウロ・フリーブ氏に6年間の懲役刑を言い渡していた。
パウロ・フリーブ氏は、2017年8月24日に、ベラルーシのゴメリ州を訪問していた際に消息を絶っていた。同氏は、ベラルーシには、ソーシャル・メディアで知り合ったロシアのソチ出身の女性に会うために入国していた。
フリーブ氏が会おうとしていた女性は、後にインタビューで、ロシア連邦保安庁(FSB)に指示されて、フリーブ氏をベラルーシに招待したと述べていた。
2017年9月、フリーブ氏がロシアのクラスノダール市の未決囚拘置所に拘留されていることが判明。同氏に対して、ロシア治安機関は、テロの容疑をかけた。同氏の弁護士は、フリーブ氏を拘束し、ロシアに連れ去ったのはFSBであると説明していた。
フリーブ氏の親族は、同氏の健康に複数の深刻な症状が出ていると指摘している。