露がウクライナ東部に送った戦車の数は、独や仏の所有戦車数より多い=ポロシェンコ大統領、国連にて

露がウクライナ東部に送った戦車の数は、独や仏の所有戦車数より多い=ポロシェンコ大統領、国連にて

ウクルインフォルム
ポロシェンコ大統領は、国連総会にて、ロシアがクリミアやドンバスに展開するロシアの軍人や兵器の数を説明した他、ロシアによる欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)の監視活動の妨害理由を指摘した。

20日、国連総会における「ウクライナの一時的被占領地域における情勢」特別討論の際にポロシェンコ大統領が演説の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ポロシェンコ大統領は、まずウクライナ南部クリミアについて、「2019年2月時点で、被占領下クリミアに、ロシアは最大3万2500人の軍人、88の火砲、52の多連装ロケット・システム、372の戦闘用装甲車、113の戦闘機、62の戦闘ヘリ、6の艦船、巡航ミサイル『カリブル』を搭載した6の潜水艦を展開している」と指摘した。

さらに、同大統領は、クリミア半島には過去5年で核兵器用の施設が再建・改良されており、核兵器自体が配備されている可能性が排除されないと指摘する。大統領は、またロシアが中距離核戦力(INF)全廃条約を無効化した理由に幻想を抱くべきではなく、「ロシアは手に入れたあらゆる土地を、軍事基地に変えてきている」と強調した。

大統領は、続いてウクライナ東部ドンバス地方へのロシア展開兵力については、兵力は「違法武装集団は3万5000人の戦闘員と2100人のロシア正規軍軍人からなる」と説明した他、「ドンバスには、ロシア軍部隊が496両の戦車を展開している。その数は、ドイツ、フランス、スペインあるいはイタリアが有す戦車数よりも多い」と指摘し、「ウクライナは、このロシア軍の抑えているのである」と強調した。大統領は、その他、ロシアがドンバス地方に展開する兵力として、938台の戦闘用装甲車、128の多連装ロケット・システム、776の火砲(自走式含む)を指摘し、「ウクライナは、実質的に北大西洋条約機構の東端にて、自由と民主主義を守る一勢力となっている」と強調した。

ポロシェンコ大統領は、欧州安全保障協力機構(OSCE)ウクライナ特別監視団(SMM)が2018年、ドンバス地方で、ロシア軍の軍用車両による車列が、ウクライナ・ロシア間国境を違法に越境していたのを何度も記録していると喚起した。また、大統領は、SMMが被占領地域にロシアの最新の電子戦システムや通信傍受機器、無人機へのジャミングを行う機器が発見されたことを報告していることを指摘し、「これらの機器は、ウクライナ軍が所有したことは一度もない。これを製造し、供給できる国は、唯一ロシアだけである」と強調し、続けて「ロシアは、この違法な供給を隠ぺいするために、OSCE・SMMの国境付近での監視活動を妨害しているのである」と説明した。

なお、今回の特別討論は、昨年、ウクライナ国連代表団により2019年の国連の議題に「ウクライナの一時的被占領地域情勢」が含められたことから開催されたものであり、ロシアによる対ウクライナ武力侵略開始から5年経過となる2月20日にこの議題での第一回特別討論の開催が決まっていた。


Let’s get started read our news at facebook messenger > > > Click here for subscribe

トピック

ウクルインフォルム

インターネット上の全ての掲載物の引用・使用に際しては、検索システムに対してオープンであり、ukrinform.jpの第一段落より上部へのハイパーリンクが義務付けてられています。また、外国報道機関の記事の翻訳を引用する場合は、ukrinform.jp及びその外国報道機関のウェブサイトにハイパーリンクを貼り付ける場合のみ可能です。「宣伝」のマークあるいは免責事項のある記事については、該当記事は1996年7月3日付第270/96-BPウクライナ法「宣伝」法第9条3項及び2023年3月31日付第2849ー9ウクライナ法「メディア」の該当部分に従った上で、合意/会計を根拠に掲載されています。

© 2015-2024 Ukrinform. All rights reserved.

Website design Studio Laconica

詳細検索詳細検索を隠す
期間別:
-