欧州評議会議員総会議長、ウクライナに対し選挙監視招待は義務だと指摘 ウクライナ外務省は反論

欧州評議会議員総会議長、ウクライナに対し選挙監視招待は義務だと指摘 ウクライナ外務省は反論

ウクルインフォルム
欧州評議会議員総会(PACE)のリリアン・モリ・パスクエ議長は、ウクライナは欧州評議会の加盟国であるため、PACEを自国選挙の監視に招待するのは義務であると発言した。

3日、PACEがリリアン・モリ・パスクエ議長のメッセージを公開した

パスクエ議長は、「ウクライナには欧州評議会の加盟国として、大統領選挙と議会選挙の監視のためにPACEを招待する義務があることを、私は強調しなければならない」と述べた。

同議長はまた、今回アンドリー・パルビー最高会議議長がPACE選挙監視団への最高会議選挙監視のための招待を撤回したことにつき、遺憾を表明した。

パスクエ議長は、同時に、PACE、ウクライナ最高会議、ウクライナPACE代表団の関係を改善する準備があると発言した。

これを受けて、3日、ウクライナ外務省は、PACEにはウクライナの選挙を監視する権利があるが、ウクライナ最高会議はPACEを招待する義務は有していないと反論した。

同日、カテリーナ・ゼレンコ外務報道官がウクルインフォルムにコメントした。

ゼレンコ報道官は、「過去数年間、ウクライナ最高会議とPACEの間には友好的なパートナー関係が存在した。今日、両者の関係をそのように形容することはまず不可能である。信頼と相互尊重が存在し、PACEが権威を有していた頃は、最高会議の幹部は、ウクライナの選挙の監視のためにPACEを自発的に招待していた。また忘れるべきではないのは、欧州評議会には、その決定の履行が義務付けられている機関は二つしかない点である。その二つとは、欧州評議会閣僚委員会と欧州人権裁判所である。PACEは、欧州評議会憲章によれば、諮問機関である。ウクライナは、PACEの忠言に対して、常に敬意をもって接してきたし、その忠言の履行の重要性を考慮してきた」と強調した。

同時に、同報道官は、最高会議は、PACEを選挙監視のために招待を義務付けられてはいないと指摘した。

同報道官は、「残念ながら、欧州評議会のこの諮問機関(編集注:PACEのこと)は自ら、6月の本会議において、自身の決定の履行が義務ではないことを支持する決定を下した。それは、ウクライナに対するロシアの侵略への対応として採択されていた7つの決定の要件を無効化する決定のことである。これにより、パスクエPACE議長に対しては、彼女にこの欧州評議会の諮問機関に権威を回復する行動をとる準備、すなわち、PACEの決定を元に戻す準備があるか、という質問が生じているのである。PACEは、自らの手続きルールにおいて、PACEには選挙を監視する権利があると定めている。しかし、それは、議会がPACEを選挙監視のために招待することを義務付けられているとは必ずしも意味しないのである」と説明した。

また、同報道官は、現時点でウクライナ外務省には、PACEからの要請は一切届いていないと補足した。加えて、同報道官は、「私たちは、要請が最高会議や中央選管に届いているか否かも知らない。最高会議事務局が外務省に伝えたところでは、最高会議幹部が、最高会議外務委員会の満場一致の賛成を受けたあと、PACEへの選挙監視の招待を撤回したとのことである。私たちには、その決定の動機が理解できる。先週、PACEで起きたこと(編集注:ロシア代表団回帰の決定)と、その決定のPACEにとっての弊害については、私たち皆が把握している」と発言した。

報道官は、ウクライナは、欧州評議会における履行義務のある文書には一つも違反していないと述べ、「PACEは最高会議の決定に対して公の場で感情的に反応するのではなく、PACEのウクライナ代表と対話と協議を行うべきではないかと思っている」と強調した。

これに先立ち、6月25日、PACEは、ロシア代表団を無条件かつ国際義務の履行なく、PACEに回帰させる決定を下していた。同決定採択後、PACEのウクライナ代表団は議場を去っている。

7月1日、最高会議の関連委員会は、最高会議に対して、PACEにおけるウクライナ代表団の参加を停止するよう勧告。また、同委員会は、アンドリー・パルビー議長に対して、PACEに対する最高会議選挙の監視の招待を撤回するよう勧告していた。

7月2日、アンドリー・パルビー議長は、委員会の勧告を受けて、PACEに対して、同招待を撤回。これを受け、3日、PACE選挙監視団は、その活動を早期に終了することを発表していた。


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