ウクライナ電力業者、エネルギー分野の冬季に向けた準備を説明
ウクライナの電力会社「ウクルエネルホ」広報室がウクルインフォルムにコメントした。
同社広報室は、「もしエネルギー施設に対して新たな体系的な攻撃がなければ、電力消費制限を実施せずに冬季を乗り越えることを期待できるだけのあらゆる根拠がある。概して、電力システムは、冬に向けて計画的に準備しているところだが、しかし、その作業が成功するかどうかは、敵の攻撃の烈度と修理作業の速度に左右されていく。私たちは今、冬季に敵がどのように、どのような戦力で攻撃してくるかは、想定できない。しかし、あらゆるシナリオに向けて準備すべきであることは確実だ」と伝えた。
同社はまた、ウクライナが失われた発電能力の一部と、損傷した送電システムの一部を復旧させたと伝えた。また、新設された分散型発電施設も、すでにネットワークに接続されているものも、企業が予備電源として使用しているものも、エネルギーシステムの状況に影響を与えていると指摘した。
さらに同社は、「ガスタービン及びガスレシプロエンジンで発電を行っている企業のデータによると、2025年9月初旬時点で、この種の発電量はウクライナで200%以上増加している」と指摘した。
同社はそして、冬季に増加する消費を賄うため、エネルギーシステム運営企業は、利用可能なあらゆる発電源と、近隣の欧州諸国との商業ベースでの電力交換によって得られる機会を活用することを計画していると伝えた。
同社は加えて、送電システムの冬への積極的な準備が進んでいることも伝えた。特に、ロシアによって損傷した機器の復旧と、修理に必要な資材の補充が進められているという。
そして同社は、「パートナーと協力して、インフラ施設の物理的防護と修理チームの技術的能力を引き続き強化してきた。計画的なネットワークの修理と、攻撃によって被害を受けた施設での緊急復旧作業は全て完了している。これらの措置のおかげで、エネルギーシステムは深刻な損傷後でも比較的迅速に稼働を再開できるようになっている」と伝えた。