カホウカ水力発電所爆破によりヘルソン州では今後2、3年灌漑が不可能=国家機構
ウクルインフォルム
ウクライナの国家機構「ウクライナ水質改善システム」は、6日のロシア軍によるものと見られるカホウカ水力発電所の爆破により今後2、3年にわたり南部ヘルソン州の灌漑が不可能となるだろうと指摘した。
同機構がフェイスブック・アカウントに書き込んだ。
発表には、「カホウカ水力発電所の爆破により、占領者は、ウクライナ領に甚大かつ直接的な損害をもたらし、また時間と共に生じる間接的な損害ももたらした。農業、特に灌漑農業の文脈で話せば、今後2、3年間、ヘルソン州で灌漑は不可能となる」と書かれている。
また、ヘルソン州では灌漑が行われる土地が42万6800ヘクタールあり、これは農業の行われる土地の21.6%を占めると指摘されている。この内、国の灌漑システムが38万4500ヘクタール、地元の灌漑が4万2300ヘクタールだという。
同機構は、現代的灌漑技術を使った地域であり、農産物の主要な供給地であったと強調し、事前評価では、この灌漑システムの損傷による被害総額は100億米ドルとなると推定されると指摘している。
これに先立ち、6日、ウクライナ政権は、ロシア軍がウクライナ南部の水力発電所を爆破したと発表した。ヘルソン州では危険な地区からの住民の避難が行われている。