
「穀物回廊は、世界がロシアの脅迫に対抗できることを示した」=ゼレンシキー宇大統領
ウクルインフォルム
ウクライナのゼレンシキー大統領は5日、黒海穀物回廊のおかげで世界の食糧危機の悪化を回避できたことは、今年の秋の重要な結果の1つだと発言した。
ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージで発言した。
ゼレンシキー氏は、「私たちは、穀物輸出イニシアティブを例に、世界がロシアの生み出すどのような脅威に対しても安定を保証することができることを示した。世界は、ロシアの脅迫には屈さず、鍵となる関係者が断固として行動し、その結果、食糧危機の悪化を回避することができたこれは、この秋の最大の国際的結果の一つである。世界が団結すれば、テロリストにチャンスはないのだ」と発言した。
同氏はまた、過去1週間、ウクライナ南部のオデーサ港、チョルノモルシク港、ピウデンニー港の3港から、80万トン以上の農産物を載せた28隻の船が出帆したとし、それら船の目的地はエジプト、リビア、モロッコ、アルジェリア、オマーン、トルコ、中国、エチオピアだと伝えた。
これに先立ち、トルコのエルドアン大統領は2日、黒海穀物回廊の活動が再開され、穀物輸送が以前同様実施されていると発言した。エルドアン氏は、「穀物回廊は、以前同様に、再び開いている。(中略)ショイグ露国防相がアカル・トルコ国防相に電話した際に、穀物輸送は、本日12時以降、以前同様続いていくと発言した」と述べていた。
同日、ゼレンシキー宇大統領は、エルドアン土大統領と電話会談を実施し、黒海穀物回廊の維持努力への積極的な参加につき謝意を伝えている。
なお、10月29日、ロシアは、黒海に設定した穀物回廊を通じた農産物輸出の合意への参加を停止すると発表していた。
写真:インフラ省