米上院、ウクライナへの400億ドル追加支援法案採択 バイデンとゼレンシキーが謝意
ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
法案は、86名が賛成、11名が反対した。
採択された法案は、米国の2022会計年度予算から401億ドルが「ロシアのウクライナ侵攻への対応方策」の保障のために拠出することを定めている。とりわけ、拠出は、ウクライナへの武器・機材提供、ウクライナ難民支援、核エネルギーの法的・技術的支援、緊急食料支援、経済支援からなり、さらに、戦争犯罪捜査・記録、ロシアの侵略関与の人物の特定と資産接収も含まれる。
同採択につき、バイデン米大統領は、ホワイトハウスを通じて、歓迎の声明を発出した。
バイデン氏は、「私は、議会が世界に対して、米国の人々は、自らの民主主義と自由を守るウクライナの勇敢な人々とともに立っているという、明確な両党のメッセージを送ったことを賞賛する。私が要請したリソースは、私たちがウクライナにより多くの武器と弾薬を送り、私たちの備蓄を満たし、NATO領内に駐留する米軍を支援することを可能とする」と指摘した。
さらに同氏は、米国国会上下院の両党代表者たちが、同法案を迅速に審議し、採択したことにつき謝意を伝えた。
同氏は、「私たちは、ウクライナへの歴史的な数の安全保障支援を提供してきており、私の政権は、武器と機材の配送を加速し続けるし、そのために議会が権限を与えたのである。そして今日、私は、彼らが戦場で既に有効に使用している、火砲、レーダー、その他の装備のウクライナへの追加提供を行う、さらなる安全保障パッケージを発表する」と発言した。
またバイデン氏は、これらの武器と装備は、直接ウクライナの自由の前線へと向かう」と強調した。
ゼレンシキー宇大統領は、同採択を受けて、ツイッター・アカウントに、歓迎のメッセージを書き込んだ。
ゼレンシキー氏は、「米上院のウクライナのための2022年の追加拠出法案の採択を歓迎する。400億ドルは、ウクライナと欧州と世界全体の平和と安全の回復への米国の巨大な貢献だ。私たちは、ジョー・バイデン氏による法案への署名を待っている」と書き込んだ。
これに先立ち、5月10日、米下院は、ロシアによるウクライナへの全面的侵略に対応するための400億ドルの追加拠出を定めた法案H.R.7691を採択していた。
なお、4月28日、バイデン米大統領が330億ドルのウクライナ支援法案パッケージを提案していたが、議員たちは、法案審議の際に、ウクライナのための食料支援、軍事装備のためにさらに数十億ドルを追加することを提案していた。
写真:ウクライナ大統領府