独露間ガスパイプライン使用開始の際のウクライナへの保証は詳細に議論されるべき=クレーバ外相
ベルリンを訪問しているクレーバ外相がマース独外相との会談後共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
クレーバ外相は、ノルド・ストリーム2はまだ完成しておらず、完成した際のウクライナのための保証は、安全保障関連のものと経済関連のものに分けられるべきだと指摘した。
外相は、マース独外相に対して、ウクライナはドイツの対ウクライナ・サポートの真摯な願望を疑ったことはないとしつつ、「しかし、ロシアが合意を遵守するということに関しては、同国のその能力にも願望にも、私たちは非常に真剣かつ根拠のある疑念を有しているのだ。私たちは、ドイツが保証を与えようとしていることを理解しているし、私たちはその保証を信じている。しかしながら、その保証の一当事者はロシアなのであり、そこにこそ私たちは疑問があるのだ。そのため、私たちは、非常に多くのことを少足に議論しなければならない」と発言した。
これに対して、マース独外相は、ドイツはロシア政権に対して、ノルド・ストリーム2の完成はウクライナ領を通じたロシア産ガスの輸送継続と結びついていることを伝えてきたと指摘した。マース外相は、ノルド・ストリーム2が完成した場合にウクライナの国益保護のためにドイツからの何らかの保証があるのかとの質問に対して、「ドイツ首相が、数年前にプーチン大統領に対して、ノルド・ストリーム2の完成は、ウクライナ領を通じたガス輸送が今後も行われるということと結びついていると明確に伝えている」と発言した。
マース外相は、2019年にウクライナとロシアの間でガス輸送契約を締結した際にドイツが多くの努力を割いたのも、それが理由だと指摘した。
なお、2019年12月31日、ウクライナのナフトガス社は、EUの仲介により、露ガスプロム社と間で5年間のEUへのガス輸送契約を締結していた。