南部ではフリャイポレ方面とオレクサンドリウカ方面の戦闘が最も激しい=ウクライナ防衛戦力
ヴォロシン報道官がウクルインフォルムにコメントした。
ヴォロシン氏は、「敵はフリャイポレにおいて活発な襲撃行動を継続しており、同市市内の襲撃班をできるだけ先に前進させようと試みている。この集落にできるだけ多くの人員を投入して市街地への浸透を続けるために、陣地固定部隊の投入も試みている。過去24時間で、フリャイポレ市内だけで17回の衝突が確認された」と伝えた。
また同氏は、敵はポクロウシケ(ドニプロペトロウシク州)とフリャイポレを結ぶ兵站路に位置する集落でも積極的に前進を試みていると指摘した。とりわけ、ドブロピッリャ、プリルーキ、ヴァルヴァリウカ付近では激しい戦闘が続いており、敵はリソースを惜しまず予備兵力を投入して、これらの集落を制圧し、兵站路を遮断しようとしているという。
ヴォロシン氏はさらに、敵はフリャイポレに対して滑空爆弾を用いた空爆を継続しているとし、「毎日25個〜30個の誘導爆弾が着弾している。敵は事実上この町にある全ての建物を地上から消し去っている」と述べた。
加えて同氏は、敵はオレクサンドリウカ方面でも極めて活発だと伝えた。同氏は、同方面では過去24時間にロシア軍が約10回の襲撃を行ったとし、それは襲撃部隊の再編成が行われていることを示しており、敵は予備兵力を引き入れ、損耗を補填し、1、2日以内に襲撃を活発化させるために襲撃班を前線へ投入していると指摘した。
そして同氏は、「敵はこれら2つの方面で、ほぼ毎日300〜350人の人員を失っている」と述べ、これは毎日約100個の襲撃班に相当すると説明した(編集注:襲撃班1つの人員が小人数という意味)。
同氏はさらに、気象条件の改善に伴い、敵の自爆型無人機による攻撃も増加したと伝えた。その際同氏は、「高湿度や霧、霧雨の日々は終わった。現在は概ね晴天だ。これが即座に反映され、無人機の使用における敵の活動が大幅に増加した。過去24時間で、南部全体で計2100回の自爆型無人機による攻撃が記録されている」と述べた。
加えて同氏は、衝突ライン近くに位置する集落(ザポリッジャ、コミシュヴァハ、ヘルソン、オデーサなど)に対する自爆型無人機や「シャヘド」の使用増加も記録されていると述べた。敵はまた、衝突ライン沿いの集落(ノヴォヤコウリウカ、ヴァルヴァリウカ、プリルーキ、ザリズニチュネなど)に対しても非常に活発に航空攻撃を行っているという。
その他同氏は、「私たちの陣地に対する火砲攻撃については、ザポリッジャ州で敵は1500弾以上の弾薬を使用して約350回の砲撃を行った。私たちの情報機関のデータによれば、より活発な火砲支援のために、敵の砲兵部隊は追加で152ミリ口径の弾薬を受け取ったという。これは襲撃班及び襲撃行動を支援するための、500弾以上の追加弾薬だ」と伝えた。
一方で、ウクライナの軍人たちは、積極的に対砲兵戦を展開しているとし、過去24時間だけで19の敵の火砲システムを破壊したという。さらに同氏は、ウクライナ防衛戦力は、過去24時間で南部の約300人の占領者を殲滅し、108点の兵器及び軍事装備品を破壊したと報告した。
また同氏は、敵の計画には寒冷期における襲撃行動の活発化も含まれていると指摘した。
同氏は、「私たちの情報機関のデータによれば、襲撃に投入される予定のいくつかの(編集注:ロシア軍の)部隊が白色の迷彩服を受領した。つまり、雪が降った際にこれらの方面で襲撃行動を行う準備をしているということだ。具体的には、フリャイポレ方面や、オリヒウ方面のステプノヒルシク付近の前線地点が該当する。そこでは敵が現在、プリモルシケへの進入及びさらなる前進をかなり活発に試みており、ステプノヒルシクから最終的に防衛戦力を追い出そうとしている」と説明した。
加えて同氏は、敵がステプノヒルシク、ステポヴェ、ルキヤニウシケ付近で浸透班及び捜索・工作活動の戦術を用いていると伝えた。
その他同氏は、過去24時間、敵はアントニウカ橋(複数)に対して2回の襲撃を試みて、失敗したと報告した。