ロシア軍、キーウ等再び大規模攻撃 死者7名、緊急停電導入
国家非常事態庁は、テレグラム・チャンネルにて、キーウ市では死者が6名、負傷者が13名出たと報告している。
同庁は、「キーウ:首都へのロシアの攻撃により死者6名、負傷者13名、内児童1名」と伝えた。
市内のスヴャトシンシキー地区では、4階建て倉庫の近くへの着弾で、4名が死亡、3名が負傷。発生した火災は鎮火されたという。
ロシア軍のキーウへの大規模攻撃の被害 写真:キリロ・チュボチン/ウクルインフォルム
市内ペチェルシキー地区では、22階建ての集合住宅に着弾が確認されたとあり、「4〜8階で破壊あり。火災は鎮火。構造物の解体が行われている。救助隊員は移動の困難な人物を1名救出した」と書かれている。
ドニプロウシキー地区では、9階建ての建物に着弾があり、2名が死亡、5名が不詳。建物の5〜8階で生じた火災は鎮火済みだという。また、ガレージ組合で火災が発生したと報告されている。
電力会社「DTEK」は、テレグラム・チャンネルにて、ウクルエネルホ社の指示を受けて、キーウ左岸で緊急停電が適用されていると報告した。
中部キーウ州では、カラシュニク州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の攻撃によりビラ・ツェルクヴァで、1名が死亡、14歳の女児が負傷したと報告した。
また、市内では、集合住宅が損傷したという。
キーウ州国家非常事態庁のルバン報道官は、テレビ番組出演時に、同州では、ビラ・ツェルクヴァ地区の他、ヴィシュホロド地区とブロヴァリ地区が攻撃され、火災が発生したと報告した。
南部オデーサ州では、キペル州軍行政府長官がテレグラム・チャンネルにて、25日未明の攻撃にて同州の民間施設とエネルギー施設が損傷、2名の児童を含む6名が負傷したと報告した。
キペル氏は、「未明オデーサ地区に対して敵無人機による新たな大規模攻撃が確認された。活発な防空活動が行われたが、空撃は民間施設とエネルギー施設の新たな損傷を引き起こした。一部地区では港湾インフラ施設とエネルギー・インフラ施設で火災が発生、設備が損傷した」と伝えた。
破片の落下により6名が負傷したという。
ゼレンシキー宇大統領は、テレグラム・チャンネルにて、ロシア軍の夜間の攻撃はミサイル22弾、無人機460機以上で行われたと報告した。
ゼレンシキー氏は、夜間のロシア軍の攻撃の主な標的はキーウとキーウ州だったとし、キーウでは集合住宅と民間インフラに多くの損傷が生じていると伝えた。同氏はまた、「現時点で、13人の負傷者と、残念ながら6人の死者が判明している」とし、哀悼を表明した。また同氏は、オデーサ州では、港湾が攻撃され、食料関連施設とインフラへの攻撃が行われたと伝え、「軍事的意味は全くない」と指摘した。
同氏はさらに、「ドニプロペトロウシク州、ハルキウ州、チェルニヒウ州、チェルカーシ州も攻撃された。主な標的は、エネルギー分野と普通の生活を確保するもの全てだ。ロシアは合計で、空中発射型弾道ミサイルをはじめとする種々のミサイル22弾と、460機以上の無人機、大半がロシア・イラン製シャヘド、を使った」と伝えた。
加えて同氏は、4機の無人機が隣国、モルドバとルーマニアに侵入したことが判明しており、飛行の正確な時間が把握されていると報告した。同氏はその上で、「だからこそ、全てのパートナーたちは、毎日命を救わねばならないことを忘れるべきではない。兵器と防空は重要だし、侵略者への制裁圧力も同様ように重要だ。支援の一時停止はすべきでない。今重要なのは、全てのパートナーたちが一緒になり、共通の努力で外交に向かうことだ。ロシアへの圧力は必ず機能する。ウクライナと一緒にいてくれている人皆に感謝している」と書き込んだ。