ロシア軍の無人機攻撃によりウクライナ東部ハルキウの大学が損傷、負傷者4人
テレホウ・ハルキウ市長がテレグラム・チャンネルで伝えた。
テレホウ市長は、「現時点で、今朝のハルキウへのテロ攻撃で4人の負傷者が出たことが分かっている」と書き込んだ。
また同氏は、ロシア軍は市の中心部近くに位置する教育機関の建物を狙ったと伝えた。その際同氏は、「それは貴重な歴史的建造物だ。幸いなことに、死者は出ていない。近くには多くの人々がいる市場がある。現在、建物の屋根で150平方メートルの広範囲に火災が発生したため、消防隊員が現場で活動している。すでに鎮火されている」と語った。
ロシア軍無人機がハルキウの国立薬科大学の校舎に着弾 写真:ヴヤチェスラウ・マジイェウシキー/ウクルインフォルム
その後、テレホウ氏はテレビ番組で、「シャヘド」の着弾により国立薬科大学の校舎が損傷したと述べた。同氏は、「薬科大学の校舎の屋根に直撃があった。火災が発生した。この建物は住宅地の中にあり、近くには高層ビルや、多くの人々がいた市場がある。幸いにも、死者や重傷者はいない」と市長は語った。
同氏はさらに、火災により屋根が完全に焼け落ち、その骨格部が損傷したと伝えた。そして同氏は、「一緒に復旧し、秩序を回復する。これは地元の重要な建築記念碑であり、非常に美しい建物だ」と補足した。
動画:ハルキウ州軍行政府
シニェフボウ・ハルキウ州軍行政府長官は、記者団に対して、「防空戦力から『シャヘド』が市内に侵入してきているとの情報があり、空襲警報が鳴った。一部の『シャヘド』は撃墜された。1機が大学の校舎の1つの管理棟に命中し、屋根と1つの階の天井が破壊された。建物内に負傷者はいなかったが、通りにいた人々が負傷した」と報告した。
また同氏は、この校舎には大学の専門家育成に取り組む部門が入っていると述べ、「この施設は国防産業や軍事産業とは一切関係のない民間の建物だ。攻撃は日中に行われ、多くの人々がいる地域で、道路を挟んで市場があり、市場は営業していた。誰も死ななかったのは奇跡だ」と述べた。
ハルキウ州検察庁は、2階建ての建物に命中した瞬間の映像を公開した。
動画:ハルキウ州検察庁
その他、写真家で都市史研究者のイヴァン・ポノマレンコ氏は、フェイスブック・アカウントで、ロシア軍は今回100年以上の歴史を持つ建物を損傷させたと語った。
ポノマレンコ氏は、「かつてのハルキウの『勤労の家』の建物が損傷した。州検察庁が公開した動画によると、建物の屋根が破壊され、火災が始まった。この地区に残る歴史的建造物としては非常に珍しいもので、現代のアスファルトとコンクリートの海に浮かぶ島のような存在だった」と説明した。同氏は、この建物を建築した者の名は、M.ロフツォフとL.リネヴィチの2人が挙げられており、また建築年も1886年から20世紀初頭までと情報源で異なる、と指摘した。