プーチンは戦場でウクライナが大きく成功しない限り、戦争で譲歩することはまずない=戦争研究所
ウクルインフォルム
米国の戦争研究所(ISW)はロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ウクライナの戦場での大きな成功によって強制されない限り、自らの軍事目標において譲歩することはほとんどないだろう。
ISWが7月28日付報告書にて主張している。
ISWは、ロシアのクレムリン高官は、ウクライナに対する戦争と将来の北大西洋条約機構(NATO)に対するロシアの侵略に対するロシア国内の支持を作り出すために、ロシアを西側諸国との直接的な地政学的対立にあるものとして位置付け続けていると指摘している。
報告書には、クレムリンが戦争へのロシア国内支持を形成するために多大な時間とエネルギーを費やしているとし、ロシアの国主導および独立した世論調査により、ロシアがウクライナの「非ナチ化」「非武装化」「中立化」という宣言する戦争の目標を達成するまで、大半のロシア人がウクライナでの戦争継続を支持していることが示されていると指摘されている。
そしてISWは、「ロシア社会がロシアの軍事目標達成にコミットしていることは、クレムリンが熱心に取り組んできたことであり、これが、宣言された目標をはるかに下回るどのような和平合意であれ、プーチンが国内の聴衆に対して勝利として提示することを著しく困難にしている。プーチンは、戦場でのウクライナの大きな勝利によって強制でもされない限り、いかなる譲歩も行うことはまずないだろう。なぜなら、クレムリンの全ての目標達成を伴わない戦争の交渉による終結は、ウクライナに対するロシアの軍事作戦の成功、そして潜在的にはその賢明さに疑問を投げかけるからだ」と指摘している。