
ウクライナには戦争の主導権を握る能力がある=ドイツ軍少将
フロイディング少将がドイツ国防省のユーチューブチャンネルで公開されたインタビューの際に発言した。
フロイディング氏は、「この非常に濃厚な一週間を経て、3つのことが挙げられる。第一に、ロシアは真の平和に関心がなく、交渉しているふりをしているということだ。第二に、ウクライナはパートナーの支援を受けて主導権を握り、交渉を開始できるだけの強い立場を獲得することができるということ。第三に、ウクライナはパートナーを頼ることができるということだ。それは、水曜日に『ラムシュタイン形式』(編集注:の会合)で私たちが改めて明確に目にしたことだ」と発言した。
また同氏は、「蜘蛛の巣」作戦にコメントする中で、攻撃されたロシアの戦略爆撃機はウクライナに対する攻撃を準備していた機体を含むとし、それは「大きな奇襲効果と顕著な成功を伴う」攻撃だったと指摘した。
その際同氏は、「あらゆるデータと私たちがアクセスできる映像やオープンにアクセスできるものからして、それら航空機の一部はウクライナへの利用に向けて正に準備されていたものであり、その点でその攻撃の価値が生まれている。なぜなら、攻撃はウクライナへの直接攻撃を阻止したからだ」と発言した。
同氏はさらに、ウクライナの攻撃はロシアの戦略航空部隊の飛行場の脆弱性と無防備さを露呈したと指摘した。同氏は、ロシアは、これらの飛行場はウクライナから離れていることが十分な防衛となると考えていたと述べた。
その他、ウクライナがその作戦を同盟国に対して秘密にしていたことについて、同氏は、「ウクライナはこの戦争を国際法のルールに従って自衛権の範囲内で遂行しており、同国は特殊作戦であれ、陸上、空中、海上のものであれ、同盟国と調整する義務はない」と指摘した。
同氏は、ドイツ軍の評価では、「蜘蛛の巣」作戦の際に「およそ1ダースの航空機」が損傷したとし、これはロシアの長距離爆撃機全体の約10%だと指摘した。そして同氏は、今回のウクライナの攻撃の影響は中期的展望でますます顕著になるだろうとし、「残った航空機はより早く消耗するだろう」と指摘した。
加えて同氏は、「蜘蛛の巣」作戦の心理的影響の重要さにも言及した。「ロシアの戦略文化は、領土の深さによる安全保障に基づいている。そして、この作戦の成功の後は、それはもはや機能しない。今後、ロシアは、防御と警備のために他の戦力を使用せざるを得なくなる。これは、ロシアとウクライナ双方にとって心理的な影響を及ぼす。ウクライナ軍と安全保障戦力は、改めて自らの行動能力、計画能力、作戦遂行における高い規律を証明した」と強調した。
同氏はまた、その文脈で、ウクライナが最近成功させた作戦に言及し、その際スーミ方面で攻撃の準備をしていたロシアのミサイル砲台の破壊や、被占領下クリミアでの弾薬庫の破壊、ロシア国内の半導体製造工場の破壊、ケルチ橋への攻撃を挙げた。