ウクライナ政府、露によるマリウポリ明け渡し要求を拒否 人道回廊の即時開通を要求

ウクライナ政府、露によるマリウポリ明け渡し要求を拒否 人道回廊の即時開通を要求

ウクルインフォルム
20日、ロシア国防省がウクライナ政府に対して、ロシア軍が包囲を続けるマリウポリをロシア側に明け渡したら、民間人の避難を認めると要求したことについて、ウクライナ側はそのような条件は飲めないとし、即時の人道回廊開設を要求した。

ウクライナのヴェレシチューク副首相兼一時的被占領地再統合相がウクラインシカ・プラウダ通信へコメントした

ヴェレシチューク副首相は、ロシア国防省がウクライナに対して、正式な書簡を送付してきたと伝え、同書簡にて、マリウポリ市を防衛するウクライナ側が武器を置き、同市を立ち去ることを条件に、民間人の避難を可能とするという最後通牒が記されていたと伝えた。

ヴェレシチューク氏は、「書簡には8ページ、歴史への回帰やらその他のわけのわからないことが書かれている。彼らはそのような書簡を国連や国際赤十字委員会(ICRC)に送付し、国際機関がそれに反応し、ウクライナに圧力をかけることを期待していたのだ。しかし、そんなことは起きなかった。ICRCも国連も、それがロシアの印象操作であり、それが人々を人質に取る行為だと理解している」と発言した。

その上で同氏は、ウクライナは、ロシア軍に、マリウポリ市からの民間人避難のための速やかな人道回廊の開設を主張していると述べた。「明け渡しも、武器を置くことも話になり得ない。私たちはすでにロシア側に対して、そのことを伝えた。私は、『あなた方は8ページの書簡に時間を割く代わりに、単に回廊を開けよ』と書いた」と発言した。

さらに同氏は、ウクライナ側は国連とICRCに対しても本件につき報告しており、国際社会からの反応を期待していると述べた。また、同氏は、ロシアの要求は意図的な印象操作であり、「本当に人々を人質に取ろうとしている」ことを示すものだと指摘した。

同時に同氏は、ロシア軍はマリウポリから民間人をさらい、ロシア領土へ移送していることへの怒りを表明した。同氏は、児童350人がロシア領へ連れて行かれたという事実が確認できていると述べつつ、「私たちは、回廊を開けるようはっきり要請している」として、ロシアのしていることはテロリズムだと強調した。

現在、ロシア侵略軍がウクライナ東部マリウポリを包囲し続けており、これにより同氏の人道状況が著しく悪化している。ウクライナ側が激しく抵抗する中で、ロシア軍は民間施設を爆撃し、民間人に多くの被害を出しており、また民間人避難のための人道回廊の開設を妨害している。マリウポリ市議会は、3月14日時点で同市の民間人死者数は2357人に上ると発表している。

ウクライナのアレストヴィチ大統領府長官顧問は18日、現時点でロシア軍による東部マリウポリ市の包囲を解除することは不可能だとし、ウクライナ政権は政治・外交的手段の作業をしていると発言した。

写真:Stringer, Anadolu Agency


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