ゼレンシキー宇大統領、スイス国民向けに演説 「人類が戦争を止める最後のチャンスかもしれない」
ゼレンシキー大統領がスイス国民向けの呼びかけメッセージにて発言した。
ゼレンシキー氏は、「私たちは今、チャンスを有している。戦争とは、犠牲者ではなく、戦争を持ち込んだ者こそを破壊するものだということを、ロシアだけでなく、世界のあらゆる侵略者、あらゆるテロ国家に対して示すチャンスである。もしかしたら、これは人類にとって、戦争を、国家テロを止める最後のチャンスかもしれない」と発言した。
同氏は、何らかの団体ではなく、核兵器保有国がテロを行っている中で、スイスが他の国と共に自由を防衛してくれていることがウクライナにとって非常に重要だと強調した。
さらに同氏は、「私は、ウクライナ国民がスイス国民のように生きられるようになって欲しいと思っているし、またあなた方が、悪と闘うウクライナ人のようであって欲しいと思っている」と述べた上で、「この戦争を始めた人全てのお金が保管されている、あなた方の銀行」について、「それらの人物の資産と口座が完全に凍結されることが必要だ。たとえそれが痛みを覚え、不都合なことだとしても。それは大きな戦いであるが、あなた方はそれを実現できるだろう」と発言した。
加えて同氏は、外国企業がロシアで業務を行うことは看過し得ないとし、スイスの企業Nestleがロシアで事業を続けていることを指摘した。同氏は、「私は、あなた方、スイス人が皆、今、私たちと同じウクライナ人のようであって欲しいと思う! 私は、私たちとあなたたちが今、平和を取り戻す、世界のあらゆる戦争を止めるチャンスを損なわないことを望んでいる」と発言した。
同時に同氏は、スイスの人々に対して、ウクライナへのサポートに謝意を伝えた。同氏は、「21世紀に、欧州の中心の平和の町の上を何百というミサイルや空爆が飛び交うことを、他人事とし続けることは不可能だ。規模の面だけでも世界最大の軍が、私たちを破壊するために、病院、普通の学校、教会、大学、住宅の破壊のために、その全殺戮能力を用いている最中に、それを他人事とし続けることは不可能だ。子供が殺される中で無関心でいることは不可能だ」と発言した。
さらにゼレンシキー氏は、今年7月にルガーノにて「ウクライナ改革会議」が予定通り開催されることを期待していると発言した。