オランダではいまだにロシアをウクライナの「兄」とするナラティブを取り除くことが難しい=作家

ウクライナ系オランダ人作家のリザ・ヴェエダ氏は、オランダではいまだにロシアをウクライナの「兄」と形容するナラティブを取り除くことが難しいと指摘した。

ヴェエダ氏がウクルインフォルムとのインタビュー時に発言した(リンク先はウクライナ語)。

ヴェエダ氏は、「オランダでは依然としてロシアをウクライナの『兄』とするナラティブを取り除くことが難しい。また、ソ連に関する古い書籍では、多くの多様な民族や国家がまさに『ロシア』と誤って記述されている」と指摘した。

さらに同氏は、オランダでは自国の植民地支配の過去については多く語られるが、ロシアを植民地主義の観点から考察することはほとんどないと説明した。また同氏は、同時に歴史には、ロシアによる領土の制圧、都市名の変更、歴史の書き換え、特にウクライナにおける民族エリートの抑圧といった長期的な政策があったことを喚起した。

その他同氏は、「また、制裁が科されているにもかかわらず、様々な国や回避スキームを通じてロシアへ資金が流入し続けており、それらの資金はとりわけ同国のプロパガンダへの資金として活用されている。オランダでは依然としてロシアのプロパガンダがどのように機能しているかについての理解が不足しているし、ロシアを特別な『ロシアの精神』を持つ『不可解な』国として捉え過ぎている。まさにそのような『神話』が、ソ連崩壊後に自らの歴史とアイデンティティに関する真実を自ら語る機会を得たウクライナやその他の諸国に関するより深い理解を妨げているのだ」と語った。

その上で同氏は、「(編集注:オランダでは)知識が決定的に不足していることから、フランカ・フンメルス氏(編集注:オランダの歴史家、記者、作家)とともに現在、書籍出版の準備を進めている。書籍名は『外観の裏側で』になる。なぜなら、ロシアとはその大半が美しい『外観』だからだ」と強調した。

同氏はまた、「外見上は、彼らには今もエルミタージュがあり、あらゆる『白鳥の湖』などのものがある。今日に至るまで、オランダとロシアの間には何らかの『空の橋』でも存在するかのような感覚が残っている。しかし実際には、両者の間には深い断絶があるのだ。私たちはウクライナのことを知らない。人々は『あそこは後進国だ。そこにいるのは皆、野蛮人だ』などと言っていた。否、そんなことはない。キーウでは2016年の時点で既にバス停にインターネットアクセスポイントやWi-Fiがあった。それは信じがたいことだった。当時、私たちには似たようなものは何もなかったのだ」と指摘した。