ウクライナ・コンスタンティノープル総主教庁協定は、宇正教会への独立付与の詳細を定めるもの

3日、イスタンブルで署名されたウクライナ・コンスタンティノープル総主教庁間協力・連携協定は、独立したウクライナ正教会設立、特に、トモス(編集注:正教会の公布文書)付与のプロセスの詳細を定めるものである。

ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

同協定には、「コンスタンティノープル総主教は、トモスを与え、ウクライナの教会の独立を認め、聖会議で選ばれる同教会の総主教に手交する。ウクライナは、憲法と法律にのっとって、このプロセスを促進する」と書かれている。

加えて、同協定には、キーウ(キエフ)にてコンスタンティノープル総主教庁のミッションが登録され、同ミッションが実質的にコンスタンティノープル総主教庁のキーウにおける大使館・代表部の役割を担い、独立したウクライナ正教会とコンスタンティノープルとの連携を促進していくことになることが記されている。

また、「これは、コンスタンティノープル総主教庁聖会議の下した決定が定める代表部(スタウロピヒヤ)でもある。この代表部により、ウクライナ正教会への独立付与が確定され、フィラレートとマカリーおよび彼ら追随者の禁止が除かれる」とも記載されている。

また、ウクライナの主教達が聖会議に集まり、トモスを受け取る総主教の選出をしなければならないとも記されている。

これまでの報道によれば、11月3日、ポロシェンコ大統領とヴァルソロメオス1世コンスタンティノープル総主教がトルコのイスタンブルで会談した際、ウクライナとコンスタンティノープル総主教庁間の協力・連携協定に署名していた。

なお、すでに報じられているように、10月11日、コンスタンティノープル総主教庁聖会議は、ウクライナ正教会への独立に関するトモス付与の決定を下した。現在、キーウにおいて、ウクライナ正教会キーウ聖庁、同教会自治独立派、同教会モスクワ聖庁の聖職者による会議が招集されることになっている。同会議では、コンスタンティノープル総主教庁に対して、トモス要請がなされることになる。会議は、諸教会の統一を行い、統一されたウクライナ正教会が創設され、同正教会の総主教が選出されることになる。