ロシアは「プーチン邸宅攻撃」の証拠をいまだに提示していない=シビハ宇外相

ウクライナのシビハ外相は30日、ロシアのラヴロフ外相が露ヴァルダイにあるプーチン邸宅に対して無人機攻撃があったとする発言から約1日が経過したが、ロシアはその主張を裏付ける事実を何一つ提示できていないと指摘した。

シビハ外相がXアカウントにコメントした

シビハ氏は、「ほぼ1日が経過したが、ロシアはウクライナによる『プーチン邸宅への攻撃』とされる断罪について、説得力のある証拠を未だに何一つ提示していない。そして提示しないだろう。なぜならそれは存在しないからだ。そのような攻撃はなかった」と強調した。

また同氏は、存在しなかった攻撃について懸念を表明したアラブ首長国連邦、インド、パキスタンの声明に対して、ウクライナ側は「失望及び懸念」を持って注意を向けたと伝えた。

同氏はその際、「2025年9月7日に本当のロシアのミサイルが本当のウクライナ政府庁舎を直撃した際、これら3国がいずれも公式な声明を出さなかったことを考慮すると、それは特に驚きを抱かせる」と指摘した。

同時に同氏は、虚偽の主張を行うことはロシアのお家芸であり、彼らにはその長い前科があると強調した。同氏は、例として、2022年初頭にロシアがウクライナには侵攻しないと主張していたことを喚起した。

同氏はその際、「彼ら(編集注:ロシア)はまた、自分たちが計画していることについて他者を非難することがよくある。彼らの言葉は決して鵜呑みにすべきではない。ロシアによる根拠のない操作的な声明に対するそのような反応は、ロシアのプロパガンダに加担し、ロシアによる更なる蛮行及び嘘を助長するだけである」と警告した。

その上で同氏は、全ての国家に対し、責任を持って行動し、確認のない断罪への反応を控えるよう呼びかけ、なぜならそれは、「最近前進を見せている建設的な和平プロセスを損なうものだからだ」と訴えた。

これに先立ち、ロシアのラヴロフ外相は、29日未明にウクライナが無人機で、ロシア・ノヴゴロド州のプーチン邸宅を攻撃しようとしたなどを主張していた。

ゼレンシキー大統領は、この主張につき、ロシアがそれに対する報復を名目に、ウクライナのキーウなどの諸施設が攻撃される可能性を警告している