ウクライナのための安全の保証に関する交渉は正しい方向に進んでいる=EU上級代表

欧州連合(EU)のカラス上級代表は18日、パートナー諸国によるウクライナのための安全の保証の交渉は正しい方向に進んでいるとし、それはロシアの反応が証明していると指摘した。

カラス上級代表がブリュッセルでの欧州理事会会合の前に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

カラス氏は、「安全の保証に関しては、交渉は正しい方向に進んでいる。ウクライナには、再び攻撃を受けた場合に誰(編集注:どの国)が軍隊を派遣し、誰が必要な能力を提供するのかを明確に理解し、実感される安全の保証が切に必要だ。それは単なる紙の上の保証ではなく、具体的な手段による現実的な確保でなければならない」と述べた。

また同氏は、米国がそれらの安全の保証の一部となることも重要だと指摘した。

その他同氏は、和平へ向けた強力な推進力は存在するものの、他方で、ロシアは何一つ、クリスマス休戦にさえ同意していないため、推進力は一方向のものであり、そこに主要なリスクがあるとの見方を示した。同氏はその際、ロシアは歩み寄る準備も、和平について真剣に語る準備もできていないと強調した。

同氏はその上で、「そのため圧力が必要であり、だから制裁が適用されているのであり、だからこそ今後2年間にわたるウクライナへの資金提供を確保するために、私たちは賠償融資に取り組んでいるのだ。(中略)だからこそ、私たちのアプローチは、侵略者に圧力をかけ、交渉の真似事から真の交渉へと移行させることにある。現時点では、私たちはまだその段階には至っていない」と指摘した。

さらに同氏は、和平合意が脅かされているのは凍結資産のせいではなく、いまだに何も受け入れていないロシアのせいであると指摘した。

同氏はそして、「そのため、ロシアが偽りの交渉から交渉のテーブルでの真の対話へと移行するように、私たちがロシアへの圧力を強めなければならないことは極めて明白だ」と強調した。

写真:EU