ロシアにとってウクライナは遥かに大きなゲームにおける最初の一歩でしかない=欧州委員長

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員会委員長は26日、ロシアは引き続き戦争終結に向けた真の行動を回避しているとしつつ、同時に交渉プロセスは進展しており、欧州には将来の平和的情勢解決及び大陸の安全保障の重要な保証人であり続ける準備があると発言した。

フォンデアライエン欧州委員会委員長が欧州議会での演説中、ウクライナにおける公正かつ永続的な平和の達成を目指す計画と努力に関するEUの立場を提示する際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

フォンデアライエン氏は、「ロシアのゲームのルールは変わっていない。最初から、ロシアはウクライナ、欧州、同国の全ての同盟国よりも長く『耐え抜ける』と信じていた。だからこそ、真の平和に繋がる可能性のある交渉において重大な進展が達成される度に、(編集注:ロシアによる)暴力とエスカレーションが始まるのだ。それは法則である」と述べた。

また同氏は、クレムリンからの最近のシグナルは、同国にとってウクライナは遥かに大きなゲームにおける最初の一歩でしかないことを裏付けてていると強調した。

同氏はその際、「ここ数日、クレムリンから聞こえてくる声は、同国の真の意図について多くのことを物語っている。ロシアにとっては、いかなる和平合意であれ、それは絶え間ない地図の書き換えなのだ。それは『大国間関係』や『勢力圏』への回帰である。しかし、ウクライナにとっても欧州にとっても、和平合意はどのようなものであれ、公正かつ永続的な平和の創出である。そしてそれは、強力な欧州、強力なNATO、強力な大西洋横断パートナーシップに基づいた、私たちの大陸のための強力で強靭な安全保障構造を確保することを意味するのだ」と強調した。

そして同氏は、ロシア側に真の意志がないにもかかわらず、交渉プロセスは続いており、そのためEUはトランプ米大統領の努力を歓迎していると述べた。また同氏は、「数か月にわたる議論を経て、実際のテキストに取り組む作業が開始されたことは重要である。私たちは、まだ更なる努力が必要であることを知っているが、しかし、ウクライナ、米国、私たち欧州人によるジュネーヴでの作業のおかげで、私たちは出発点を得ている。私たちの統一戦線、私たちの単一の声及び私たちの共通の目的意識が、この作業を今後も導くはずだ」と発言した。

同時に、同氏は、EUは既に、合意締結後のウクライナのための安全の保証の確保、対露制裁、ウクライナ復興の資金拠出、ウクライナのEU単一市場への統合及びEU加盟への進展への取り組みに備えていると述べた。

写真:大統領府