「スーダン、ソマリア、パレスチナ等の人々は、国連に何を期待できるのか?」=ゼレンシキー宇大統領、新たな安全保障システムの必要性を主張
ウクライナのゼレンシキー大統領は24日、国連総会での演説の際に、ロシアの対ウクライナ戦争や世界のその他の紛争は、国際機関の弱さを証明したと主張し、新たな安全保障システムの必要性を訴えた。
ゼレンシキー宇大統領が国連総会での演説の際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「スーダン、ソマリア、パレスチナ、あるいは戦争を経験している他の人々は、国連から何を期待できるのだろうか? 何十年もの間、声明だけだ」と強調した。
また同氏は、アフガニスタンのタリバンが同国を「暗黒の時代」に戻してしまったこと、ラテンアメリカの複数の国では麻薬カルテルが政府よりも強大になっていると喚起した。
そして同氏は、「それら全てのことが、国際法の崩壊と国際機関の弱さを物語っている」と指摘した。
さらに同氏は、昨年同じ演壇から、特にロシアによるウクライナ南部ザポリッジャ原子力発電所の占拠がもたらす放射能事故のリスクについて警告したことを喚起した。同氏はそして、「しかし、何も変わっていないのだ。昨日、同発電所は再び停電した。ロシアは、発電所の近隣でさえ砲撃を止めない。なぜなら国際機関が弱いからであり、そのため狂気が続いているのだ」と強調した。
その上で同氏は、新たな安全保障システムの創設が喫緊の課題であると訴えた。
その際同氏は、「何よりも、私たちは自分たちのために新しい安全保障の構造を構築しなければならない。30か国以上が既に『(有志)連合』の枠組みでこのプロセスに参加している。私たちは軍を強化し、パートナーたちと共に武器の共同生産を開始している」と伝えた。
写真:国連