ロシアが「ウクライナがロシア人捕虜に大規模拷問」という偽情報を拡散=宇偽情報対策センター
ウクライナの国家安全保障国防会議(NSDC)傘下偽情報対策センターは、ウクライナとロシアの間で捕虜交換が繰り返し行われる中で、ロシアがあたかも「ウクライナに拘束されているロシア人が大規模拷問」にあったかのような偽情報を拡散していると報告した。
偽情報対策センターがフェイスブック・アカウントで伝えた。
報告によれば、ロシア外務省のロジオン・ミロシュニク代表が、ウクライナが「秘密の牢獄」なる場所で拘束したロシア人を拷問していると述べているという。
偽情報対策センターは、このミロシュニク氏の発言には、「電気椅子」、(編集注:手足などの)「切断」、「犬による嫌がらせ」といった類の、ロシア発プロパガンダでよく見られる紋切り型の表現が使われており、他方で説得力ある証拠は一切含まれていないと指摘している。
また、センターは、これらの「拷問」に関する断罪はいずれも、交換で解放された元捕虜のロシア人の言葉に基づくものであり、彼らの身体の状態からも、その証言の信憑性に疑問が生じると指摘した。
センターは、このような情報操作の目的は、侵略国の戦争犯罪の責任を被害国側に転嫁すること、そして、ロシアが行う犯罪についての新たな証言の周辺に、情報面での隠れ蓑を作り出すというものだろうと推測している。
加えてセンターは、一方で、国連機関がロシアに拘束されたウクライナ人捕虜が処刑された新たな事例を記録しており、拷問、暴行、電気ショック、性的虐待、侮辱行為についても報告されていると喚起している。
その上でセンターは、ウクライナは国際機関とオープンに協力しているが、ロシアは捕虜へのアクセスを認めず、拘束状況を隠蔽していると指摘している。