プーチンは対ウクライナ戦争から注意を逸らそうとしている=戦争研究所
米国の戦争研究所(ISW)は、ロシアの首脳プーチン氏は米国に対して中東情勢解決の支援を申し出ることで、ロシアの対ウクライナ戦争から注意を逸らそうとしていると指摘している。
ISWが15日付報告書に見解を示している。
報告には、プーチンはイランとイスラエルの緊張が高まる中、ロシアを米国の効果的かつ不可欠な国際パートナーとして描き続けていると書かれている。
ISWの専門家たちは、トランプ米大統領が6月14日にプーチンと約1時間電話で会談し、イスラエルとイランの間の攻撃について話したが、その際、ウクライナについてはイランよりも「はるかに短い」時間しか費やさなかったことを指摘している。
同日、ロシアのウシャコフ大統領府補佐官は、プーチンとトランプは主に中東情勢の激化について話したと伝えている。ウシャコフ氏は、プーチンがイランとイスラエル間の緊張激化に懸念を表明し、平和的解決のための交渉でロシアが支援を提供することを提案したと発言した。
これに対して、トランプ氏が電話会談時プーチン氏に対し、ウクライナに対する戦争は終わらせるべきだと伝えたことが喚起されている。
その上で、ISWの専門家たちは、「プーチン氏は、中東情勢の仲介で米国に支援を申し出ることで、ウクライナに対する自らの侵略戦争から注意を逸らそうとしている可能性がある」と指摘している。