「私たちはウクライナが力ある立場で和平交渉ができるように支援しなければならない」=ダン・ルーマニア新大統領
ルーマニアのダン新大統領は11日、ロシアは和平プロセスを長引かせ、弱体化させる戦略を選んだとし、そのため公正な平和を達成する唯一の手段は、ウクライナが力ある立場で交渉に臨めるよう支援することだと発言した。
ダン・ルーマニア大統領が同日オデーサで開催された第4回「ウクライナ・南・東欧サミット」でのスピーチの際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ダン氏は、同日のサミットは、ウクライナにおける公正で永続的で包括的な平和とはどのようなものであるべきかという最近の議論を背景に開催されていると指摘した。同氏はその文脈で、ウクライナは常に戦争ではなく平和に重きを置いてきたこと、ゼレンシキー大統領は国連憲章と国際法に基づく「平和の公式」を提案してきたこと、さらには米国が和平イニシアティブを提示した時にはゼレンシキー氏は停戦に同意し、ロシアのプーチン氏と直接会うことにも同意してきたことを喚起した。
そして同氏は、「反対に、ロシアは受け入れられないことがはじめからわかっている、わけのわからない要求を出している。ロシアが理解する唯一の言葉は『力』であり、私たちは、ウクライナが力ある立場で交渉に臨めるよう支援するために、あらゆる可能なことを行わねばならず、また、ロシアの行動が実際には、時間稼ぎと和平プロセス弱体化戦略であることで、その行動を断固として非難せねばならない」と強調した。
その他、ゼレンシキー宇大統領は同日、フェイスブック・アカウントにて、ダン・ルーマニア大統領とサンドゥ・モルドバ大統領と三者会談を行ったことを報告した。
ゼレンシキー氏は、「このように(三者で)会うのは初めてだが、三者フォーマットにて地域の安全保障と私たちの国ために多くのことができると確信している」と発言した。
同氏はまた、多くのことを話し合ったとし、ハイブリッド攻撃、サイバー攻撃、公然たる軍事攻撃といったロシアの脅威への抵抗が最優先事項だと伝えた。そして同氏は、ウクライナはルーマニアと共に、ロシアの破壊的な影響と闘うモルドバを必ず助けていくと強調した。
さらに、同氏は、エネルギー・軍事協力、鉄道と道路の発展についても話した、国民がより移動しやすくなるよう取り組んでいくと報告した。また、同氏は、3首脳は制裁についても議論したと述べた。
同氏は最後に、「ウクライナとの連帯と支援に感謝する」と伝えた。
なお、同日オデーサで第4回「ウクライナ・南・東欧サミット」が開催された。
写真:大統領府