対ウクライナ戦争の終結のためにはNATOのバルト諸国からの軍撤退が必要=ロシア外務次官
ロシアのリャプコフ外務次官は、北大西洋条約機構(NATO)がバルト諸国における軍事プレゼンスを取り除くまでは、ウクライナにおける戦争は終わらないとの見方を示した。
リャプコフ外務次官がロシア国営通信「タス」とのインタビュー時に発言した。ニューズウィークが報じた。
対米関係を担当するリャプコフ氏は、NATO軍のバルト諸国からの撤退が対ウクライナ戦争の終結に役立つとの見方を示した。
その際同氏は、「米国側は安全保障分野における私たちの間の本質的対立の根本原因の除去を目的とする実践的行動を求めている。その中には、何よりNATOの拡大がある」と発言した。
また同氏は、「その本質的かつ私たちにとって最も先鋭な問題の解決なくして、欧州大西洋地域の現在の紛争の解決は不可能だ」と主張した。
さらに同氏は、NATOの東方拡大は戦争の根本原因に含まれるとし、紛争の解決は、ウクライナ自身のみならず、NATOにもあると訴えた。
ニューズウィークは、この発言はクレムリンの立場の変化を示すものだと指摘している。
なお、2022年、ロシアの首脳プーチン氏は、ロシアの対ウクライナ全面侵略開始後に、スウェーデンとフィンランドが数十年にわたる中立の立場をやめNATOに加盟することになったことに関しては、「私たちはを悩ませることは何もない。参加したいのであればそうすれば良い」と発言していた。