ロシアは米国の制裁を遅らせるために停戦について語っている=ゼレンシキー宇大統領
ウクライナのゼレンシキー大統領は2日、ロシアが停戦に応じるのは数日間だけであり、その目的は戦場から戦死者の遺体を運び出すことと、米国の制裁発動を遅らせることだと指摘した。
ゼレンシキー大統領が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ゼレンシキー氏は、「彼ら(編集注:ロシア)は、戦場から遺体を運び出すために、2〜3日間の停戦なら応じる用意がある。私は、そんな彼らを愚かだと思っている。なぜなら、そもそも停戦とは死者を出さないために必要なものだからだ。つまり、あなた方は、この気持ちがわかるだろう。彼らにとって、それは戦争の単なる小休止なのだ。だから、米国のパートナーたちが強力な行動で制裁パッケージを上院に送り、強力な制裁でロシアに停戦を強いることを強く望む。そうでなければ、彼らは当面は理解しないだろう。そして、私たちはそうすることが公正だと思っている」と述べた。
彼はまた、「米国が完全な停戦のシグナルを出し、私たちがそれを支持してから、すでに3か月目だ」と指摘した。
そして同氏は、「トランプ大統領との前回の会話で強調したように、もし今回イスタンブールで停戦が前進しなければ、米国からの強力な措置、何より制裁パッケージが生じなければならない。そのことを改めて強調することは、私たちにとって非常に重要だ」と発言した。
その上で同氏は、グラム上院議員とブルーメンタル上院議員が、提案済みの対露制裁についてEUとの調整を開始したと伝えた。その際同氏は、「それは非常に良い兆候だ。なぜなら、米国のパッケージは強力で、非常に強力な内容を含むからだ。そして、欧州の第18回パッケージも強力で、そこにも非常に強力な内容がある。もし彼らが調整を開始したのなら、2つの強力なパッケージが生じることになる」と指摘した。
写真:大統領府