ロシア国連代表、安保理で同国の考える停戦条件に言及

ロシアのネベンジャ国連常駐代表は30日、停戦のために西側諸国によるウクライナへの武器供給の停止とウクライナにおける動員の停止を要求した。

ネベンジャ常駐代表が国連安保理会合の際に発言した。ウクルインフォルムのニューヨーク特派員が伝えた。

ネベンジャ氏は、再び戦争の「根本原因の除去」が必要だと発言した。その際同氏は、そのためにロシアは6月2日にイスタンブルでロシア・ウクライナ交渉を実施し、そこで停戦条件の見方について「覚書を交換する」ことを提案したのだと述べた。

また同氏は、平和に関心のない集団がいると訴え、そこにはゼレンシキー宇大統領や欧州で、ウクライナに対して「最後の1人のウクライナ人まで戦うよう呼びかけている」「戦争党」が含まれるなどと発言した。

同氏はさらに、ロシアはウクライナで軍事産業施設を攻撃しているが、ウクライナはロシアで民間人を攻撃しているという、ロシア外交官が好むプロパガンダ的発言を行った。

その他同氏は、ドイツがロシア領の軍事施設への攻撃に西側長射程兵器の使用制限を解除したことについて脅迫的発言を行った。

同氏は、「欧州は、全てがうまくいくと願っている」と述べ、特に英国がケルチ橋破壊の計画立案でウクライナを支援していると指摘し、さらに、西側諸国に対してウクライナへの支援がもたらす「悪影響」について再び言及した。

加えて同氏は、「ミンスク(諸合意)は繰り返されない」と発言した上で、停戦のための条件として、西側諸国が「武器の供給を停止」し、ウクライナで「動員が停止される」べきだと主張した。

また同氏は、「(ロシアの)目標は、軍事的にも平和的にも達成することができる」とし、同国は「必要なだけ戦い続けるだろう」と発言した。

その他同氏は、西側諸国を改めて「ロシア嫌い」だと非難しながら、ロシアは「共存の選択肢についても議論は可能だ」など述べた。