ラヴロフ露外相、ロシアによるウクライナとのバチカンでの交渉への拒否発表
ロシアのラヴロフ外相は23日、ロシアはバチカンでのロシア・ウクライナ間交渉の開催は「エレガントでない」ため、反対すると表明した。
ラヴロフ外相の発言をBBCロシア語版が報じた。
ラヴロフ氏は、ロシア外交アカデミーでの会議「歴史的南ロシアの大地 民族アイデンティティと民の自認」の際に発言したという。
また、モスクワタイムズによれば、ラヴロフ氏は、バチカンでのロシアとウクライナの交渉の可能性について、「非現実的だ」と述べ、その案の作業には知的能力を使う必要はないと発言したという。
また同氏は、バチカンでの開催には同意しないものの、クレムリンには交渉に関する場所の候補について「一切アイデアがない」とも発言した。
その際同氏は、「交渉場所としてのバチカンを想像してみるが良い。正教の国がカトリックの場で(編集注:ロシアの対ウクライナ全面侵略の)『根本的原因』の除去に関する問題を話し合うというのは、少しエレガントではないだろう」と発言した。
また同氏は、ウクライナが「ウクライナ正教会破壊路線」を取っているとするロシアの主張を繰り返した。
同氏はそして、「私は、バチカン自身にとって、その条件下で2つの正教国家の代表団を受け入れるのはあまり快適ではないと思う」と発言した。
その他同氏は、ウクライナは停戦実現のために相当な政治的譲歩に同意しなければならないと発言した。その際同氏は、「いわゆる政府、実質的にゼレンシキー軍事政権の彼らが、何らかの形で停戦合意を達して、ウクライナに残された部分が自分たちが採択する法律に従って生きていくということを期待しているのであれば、それは幻想であり、それは絶対に看過してはならない」と発言した。
また同氏は、ゼレンシキー宇大統領の正当性を改めて否定し、ロシアはゼレンシキー政権と交渉を行う準備はあるが、「署名の段階に入ったら、合法性の問題が決定的な意味を持つ」と補足した。
そして同氏は、「なぜなら、その署名が正当性を誰も納得させられない者によってなされるなら、後継者がその達成された合意に疑義を挟む可能性があるからだ」と述べ、「最適なのは、(ウクライナで)選挙をすることだ」と主張した。
これに先立ち、ローマ教皇レオ14世は、ウクライナとロシアの間の停戦・和平交渉をバチカンで行うことを提案していた。