「クリミアと平和が交換できるという考えは危険」=チェコ外相

チェコのリパフスキー外相は24日、クリミアのロシアへの明け渡しとウクライナの平和が交換可能だという発言は、非常に危険な憶測だと発言した。

リパフスキー外相が同日チェコで開催されたクリミア・プラットフォームの議会サミットにて発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

リパフスキー氏は、「私たちがクリミアやその他のウクライナ領の占領を決して受け入れないとはっきり述べておくことが必要だ。クリミアとウクライナの平和の交換が可能だというような憶測は、いずれのものも非常に危険である。ウラジーミル・プーチンはウクライナの一部を欲しているのではないし、平和を望んでいるのでもない。彼は、ウクライナを壊滅させたがっており、民主的国家を破滅させたがっているのであり、ウクライナがロシアの従順な属国になることを望んでいるのだ」と強調した。

同氏はまた、プーチン露大統領は欧州の民主主義と機構を破滅させるために他の国に侵攻するおそれがあると発言した。さらに同氏は、ロシアの戦車がチェコを占領したこともあると喚起した。

そして同氏は、「ロシアがクリミアを立ち去らなくてはならなくなれば、私たちにはウクライナの穀物の輸出を巡る問題はなくなるし、『ロシアの世界』はもう存在しなくなる。『ロシアの世界』とは、名前を変えただけのロシア帝国なのだ」と指摘した。

さらに同氏は、ウクライナの不可分の領土であるクリミアを再訪したいとし、それが戦争終結の象徴となり、ロシアがウクライナや欧州に脅威をもたらさないことの印となるだろうと発言した。

なお、24日、チェコ首都プラハにて、クリミア・プラットフォームの第2回議会サミットが開催されて、世界約70か国の議会代表団が同会議に出席していた。