EU内ではロシア連邦崩壊の可能性も含めて議論されている=ウクライナ大使

チェンツォウ駐欧州連合(EU)ウクライナ大使は、EUでは、ロシア情勢の展開につき、ロシア連邦の崩壊を含む様々なシナリオが生じた場合の行動に関する議論がしばらく続いていると発言した。

チェンツォウ大使がニュースサイト「ラジオ・リバティ」出演時に発言した

ロシアでの傭兵集団「ヴァグネル」反乱の試みに関して、チェンツォウ氏は、EUは情勢の展開を単に観察していたわけではなく、ウクライナ首脳陣とのものを含め、集中的な対話を行っていたと伝えた。その際同氏は、EU理事会がEU加盟国がウクライナへ武器を提供した場合の補償を支払うために使われている「欧州平和ファシリティ(EPF)」への資金上限を35億ユーロに引き上げる決定を採択したことを喚起した。

同氏は、「つまり、それは観察ではなく、それはEUと(加盟国)閣僚の側からの行動への準備なのだ」との見方を示した。

さらに同氏は、「EUでは、ロシア崩壊を含めた場合のEUと加盟国の行動シナリオの策定に関する議論がしばらく続いている。この戦争は、当然ながら、EUを結束し、動員したのだが、しかし、同時に積極的に行動し、様々な情勢展開を検討すること、ロシア首脳陣の合理的なアプローチやら理性やらに期待しないことを学ばせた。つまり、彼らは現在、ロシアからはどんなことも起こり得ること、そこではあらゆることが生じ得るということを理解しているのだ」と発言した。