駐独ウクライナ大使、「即時停戦」ではなく「即時露軍撤退」を呼びかけるよう忠告

マケイェウ駐独ウクライナ大使は、ドイツの社民党関係者がショルツ独首相に「平和を作れ!」と呼びかける主張を、ロシアに侵略による多くの犠牲者のことを考えないシニカルなものだと指摘した。

2日、在独ウクライナ大使館がマケイェウ大使のコメントを公式ウェブサイトに掲載した

マケイェウ氏は、「その平和への呼びかけは、4月1日のジョークではない。それは、ロシアの侵略の多大な犠牲者に対する明白な冷笑主義(シニシズム)である」と発言した。

同氏はまた、どのような代償を払ってでも良いから即時停戦すべきと呼びかける人々の立場を批判し、「偽の平和呼びかけが持つ目的は1つだけである。それは、ロシアの犯罪を覆い隠し、その結果として、ロシア政権の責任を覆い隠すことである。ロシアのウクライナに対する最も残酷な戦争において、唯一の平和の呼びかけは『プーチンよ、全てのウクライナ領から自国軍を即座に撤退させよ』でなければならない」と強調した。

なお、これに先立ち、ブラント元独首相(社民党)の息子である歴史家のペーター・ブラントなど数名がショルツ独首相や複数の外国に対して、「ウクライナにおける平和の達成」のための仲介ミッションを行うよう呼びかけ、これに独与党の社民党の複数関係者も賛同していた。提案者たちは、ドイツの他に、フランス、ブラジル、中国、インド、インドネシアに対しても「速やかな停戦の達成」のための仲介を呼びかけている。