ゼレンシキー宇大統領、武器供与や対露制裁の遅れを懸念

動画

ウクライナのゼレンシキー大統領は23日、ウクライナへ長射程ミサイルなどの武器の供与が遅れると、ウクライナが自国の町をロシア軍から解放することができなくなると訴えた。

ゼレンシキー大統領が欧州理事会への呼びかけ動画の際に発言した。大統領府が動画を公開した。なお同動画は、ゼレンシキー氏の国内視察の際の電車による移動時に撮影されている。

ゼレンシキー氏は、「戦場では1時間1時間が意味を持つにもかかわらず、ウクライナへの長射程武器の供与の遅れはすでに著しい。そして、それにより私たちは、ヘルソンやザポリッジャ、その他ロシアの長距離ミサイルで常に攻撃されている町々からロシア・テロリストの陣地を撃退できない。テロからウクライナ国民を守ることのできる武器の私たちの戦士への提供を遅らせてはならない」と強調した。

同氏はまた、3月22日には、ザポリッジャにて、ロシアのミサイルが一般の集合住宅に着弾し、死者が出た他、多くの家族が住居を失ったと喚起した。

その他同氏は、スロバキアとポーランドがウクライナに旧ソ連性戦闘機MiGを提供することに同意したものの、ウクライナはより最新鋭の航空機を必要としていると指摘した。

同氏は、「最新鋭航空機の遅延に、合理的な動機があるだろうか? 『レオパルト』など、その他のウクライナ軍人が以前保有していたものより最新型の戦車の提供の話があった時、ロシアの脅迫がどれだけあっただろうか思い出して欲しい。ロシアがそれにどのような対応をしただろうか? 私たちは皆、テロ国家が、エスカレーションに向かうよりもはったりを見せることの方が多いという事実に慣れねばならない。ロシアがウクライナと欧州全体に対して行い得るあらゆる悪は、すでに行われている」と発言した。

さらに同氏は、欧州の対露制裁にも遅延が生じていると強調し、ロシアに制裁に適応させないようにするための世界の努力は不十分であり、またEUの言動では、対露制裁が伸長していくことが世界に伝わらないと不満を伝えた。

また同氏は、ウクライナが提案する領土一体性回復と、ウクライナと欧州全体の安全保証の計画や、10項目からなる「平和の公式(平和フォーミュラ)」関連の首脳会談の計画についても喚起した。同氏は、「私は、近々キーウでの首脳会談開催を決める準備がある。しかし、私たち皆、現状では多くの首脳が残念ながらウクライナへ来ることができないことをよくわかっている。そのため、私は、本件につき助けて欲しいとお願いする。私たちは、世界の首都のどこか、欧州の首都のどこかで首脳会談を組織することが可能だ。それによって欧州にグローバルな力をもたらすことはないだろうか? 絶対にもたらす」と指摘した。

その他同氏は、ウクライナではロシアの侵略が続いているにもかかわらず、全ての国家機関が機能していると指摘した。

また同氏は、ウクライナのEUへの接近に遅延が生じないことが極めて重要だと述べ、「ウクライナは今年EU加盟協議の開始の決定に対する用意がある。そのような準備は、あなた方、欧州の首脳皆の側からも必要だ。ウクライナ国民には、あなた方の準備を見て、やる気を得ることが必要である。私たちの戦士による欧州の価値の防衛が真に欧州全体によって支持されていると感じるためだ」と強調した。

なお、23日、ブリュッセルにてEU首脳会談が開催されていた。

写真:大統領府