ゼレンシキー宇大統領、サンドゥ・モルドバ大統領に露のモルドバ不安定化計画を警告

ウクライナのゼレンシキー大統領は9日、最近、ウクライナの情報機関がロシアによるモルドバにおける政治秩序を破壊する計画の存在を明らかにしたとし、その情報をサンドゥ・モルドバ大統領に伝えたと発言した。

ゼレンシキー大統領がブリュッセルでの欧州理事会特別会合の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「最近、私は、サンドゥ・モルドバ大統領と話し、私たちの情報機関がロシアによる詳細なモルドバ政治情勢破壊計画を傍受することができたことについて伝えた。そのロシアの文書は、誰がいつ、どのように、モルドバを同国の民主的秩序を壊そうとしていて、同国のコントロールを確立しようとしているかを示している」と発言した。

同氏はまた、同文書を入手して、全く迷うことなく、すぐに全ての脅威につきモルドバに警告したと伝えた。

さらに同氏は、「私たちは、モスクワにてこのモルドバに対する計画に従った関連の命令が下されたかどうかは知らない。しかし、私たちは、彼らが行動しようとしていることは目にしたし、私たちは、そこには、ウクライナに対してしようとしていたこと、他の国、とりわけ欧州の国に対してしようとしていたことと同じ点があることに気付いている。新しいことではない」と強調した。

また、モルドバのニュースサイト「ポイント.md」は同日、モルドバ情報保安庁は、ウクライナの情報機関から、政権転覆計画についての情報を受け取ったことを認めたと報じた

同庁の発表には、「情報保安庁は、私たちのウクライナのパートナーから提供された情報からも、同庁の作戦活動の結果からも、モルドバ共和国の国家性破綻、不安定化、市民秩序の侵害を目的とした行動を摘発したことを認める。現時点では、私たちは、これ以上詳細な情報は提供できない。なぜなら、複数の進行中の作戦方策を危険にさらすリスクがあるからである」と書かれている。

同時に同調は、モルドバ国民に対して、あらゆる国家機関は通常通り活動しており、ロシアの計画の実現は看過しないと強調した。

その他、モルドバ大統領府は、サンドゥ大統領が欧州の国々の首脳、とりわけゼレンシキー宇大統領との継続したコンタクトを続けていると発表した。同国ニュースサイト「ニュースメーカー」が報じた

発表には、「サンドゥ大統領は、ゼレンシキー大統領を含め、欧州国家やその他外国パートナー国の国家・政府のリーダーとの不断の連絡を維持している。彼らは、常に意見と地域情勢の情報を交換している。私たちの関連機関は、国家安全保障の活動を行っており、私たちの国家破綻のいかなる試みも予見し、防ぐべく、パートナーからのあらゆる情報面のサポートを利用している」と書かれている。

写真:EU