ポルトガル首相、ウクライナ初訪問 2億5000万ユーロの財政支援発表 軍事支援も

コスタ・ポルトガル首相は21日、ウクライナへ2億5000万ユーロの財政支援を行い、またあらゆる可能な軍事的サポートも供与していくと発表した。

キーウ(キエフ)を訪問したコスタ・ポルトガル首相がゼレンシキー宇大統領との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

コスタ氏は、今回のキーウ訪問は、ポルトガル首相による初のウクライナ訪問であると指摘した。

ゼレンシキー大統領は、コスタ氏との協議は非常に中身のあるものだったと発言した。ゼレンシキー氏は、「私たちの国に財政支援を行ってくれる準備があることを評価する。ポルトガルによる財政支援提供に関する関連合意が今日政府レベルで行われる」と伝えた。

コスタ首相はまた、「私たちは、軍事サポートを提供した。最初は非殺傷性のものを送ったが、その後は殺傷性の武器を、ウクライナによって送られた要請に合わせつつ私たちに可能な範囲内で送った。なぜなら、私たちは、ウクライナが現在必要としているものを全て持ち合わせているわけではないからだ」と発言した

コスタ氏はまた、軍事支援の作業は今後も継続していくとし、「現在、ポーランドに軍事機材を積んだ航空機が到着するところだ。それは具体的な要請に応じて、ウクライナに向かっているものである」と説明した。

ゼレンシキー氏は、防衛支援協議の他、ロシアの戦争犯罪の責任追及についても協議したとし、コスタ・ポルトガル首相が同日キーウ州イルピンを訪問し、ロシア軍が行ったことの被害を目にしたことを指摘した。

さらにゼレンシキー氏は、両者は対露制裁強化、特にロシア発石油の禁輸措置導入についても協議したと伝えた。

加えて同氏は、ウクライナの欧州統合問題についても協議したとし、ポルトガルの人々はほぼ全員、約87%の同国国民がウクライナの欧州連合(EU)加盟を支持していると発言した。その上で同氏は、6月の欧州理事会会合にて、ポルトガルがウクライナへのEU加盟候補国地位付与を支持することを期待していると伝えた。

また、同氏は、ポルトガルのウクライナの戦後復興への参加についても協議したと報告した。