「ウクライナ国民に武器を持たず身を守れと言うのはシニカルだ」=ショルツ独首相

ドイツのショルツ首相は1日、ロシアがウクライナに侵略戦争を仕掛けている中で武器を持たずに身を守れと言うのはシニカルだとの見方を示した。

ショルツ首相がツイッター・アカウントに書き込んだ

ショルツ氏は、「私は、それぞれの平和主義、それぞれの立場を尊重している。しかし、ウクライナ国民は、プーチンの侵略に武器なくして身を守れと言われたら、それをシニカルだと思うに違いないだろう」と書き込んだ。

ショルツ氏のこの発言は、5月1日のメーデーに関連したドイツ国内の左派・極左系勢力が参加するデモに関連して行ったものだと思われる。なお、先週のドイツ議会では、ウクライナへの重火器供与を可能とする決議の投票が行われたが、左翼党は賛成しなかった。また、ショルツ政権は、重火器供与を支持したものの、紛争当事者にはなるべきでないと説明しながら、曖昧な態度をとり続けている。

政権与党の緑の党は、伝統的には紛争当事者に対する武器供与に反対していた政党だが、最近は、平和主義的スローガンから距離をとるべきだと表明している。

写真:dpa