「侵攻の大小に違いはない」=ウクライナ政権首脳陣

19日にバイデン米大統領がロシアによる「小規模侵攻」という表現を用いたことにつき、ウクライナのゼレンシキー大統領とクレーバ外相は20日、軍事侵攻を大小に分けることはできない、侵攻が生じたか否かが重要であるとの見方を示した。

クレーバ外相は同日のオンライン記者会見にて、小規模侵攻と全面侵攻に差は一切ないと述べ、「半分の侵攻とか、半分の侵略なるものはあり得ないのだ。侵略というものは、『あるか、ないか』である。そして私たちは、既成事実として、2014年以降、ロシア連邦によるウクライナ国家への侵略が継続していると主張することができる」と発言した。

クレーバ氏は、軍事侵攻は大小に分けることはできないとし、ロシアが正規軍から所属を示すあらゆる標章を隠したまま、クリミアを奪取し、ドンバスへ進軍したことを喚起した。

同氏は、「米国やその他全ての国へと伝えている私たちの立場は非常にシンプルであり、ロシアが非直線的に行動できるとしても、2014年の過ちは繰り返してはならない、というものだ。なぜなら、彼らが(侵攻を)行う時、その際『それは十分に大きな侵攻ではない』とか『それがロシアの兵士であるということについて十分な証拠がない』からといって、ロシア抑止のために何もしなくて良いとウクライナに説明しようとしても、私たちは、そのような試みは一切受け入れない」と強調した。

クレーバ氏は、歴史の教訓は全て学ばれたのであり、ウクライナはパートナーが迅速かつ明確にロシアの行動について結論を出さないことで自らの国民に血をもう一度流させることはしないと強調した。

同時に同氏は、そのことについてはパートナー国と率直なやりとりが行われているし、米国、そしてバイデン大統領本人がウクライナのことを支持していることに疑いはないとし、戦闘行為が始まれば、米国も欧州連合(EU)もロシアに対して厳しい制裁を発動する以外の選択肢がないことは疑っていないと伝えた。

また、20日、ゼレンシキー大統領はツイッター・アカウントにて、本件につき「小規模侵攻」や「小規模犠牲者」なるものはないと書き込んだ

ゼレンシキー氏は、「私たちは、偉大な国々に、小規模紛争や小規模国家なるものはないことを喚起したい。それは、小規模犠牲者や、愛する人を失った時の小さな悲しみがないのと同じだ」とコメントし、「私はこれを偉大な国ウクライナの大統領として述べている」とまとめた。

これに先立ち、19日の記者会見時、バイデン米大統領がロシアが「小規模侵攻」を行った場合には対応も小さくなる、と発言しており、その後、米国家安全保障会議(NSC)のホーン報道官が「彼(バイデン大統領)は、ロシア人による軍事と非軍事/準軍事/サイバー行動の間の違いに言及した」のだと釈明する事態が生じていた。