ボレルEU上級代表、ウクライナ東部の前線地域を視察

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ジョセップ・ボレル欧州連合(EU)上級代表は、約8年続くウクライナ東部の紛争は住民に困難をもたらし、人命を奪い続けているとし、その解決にはEU、米国、世界のその他の国々の間の明確な調整が必要だとの見方を示した。

5日、ボレル氏がウクライナ東部ルハンシク州スタニツャ・ルハンシカのコンタクト・ライン視察後記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ボレル氏は、「今訪問には、非常に良いタイミングが選ばれた。なぜなら、地政学的情勢は非常に迅速に変化しており、ウクライナ国境の紛争は、深化の傾向を有しているからだ。今後数日、EUの外務・国防理事会、ロシア、米国、北大西洋条約機構(NATO)の議論の始まりがある。そのため、私にとって、今はウクライナのこの場所を訪れるために、決定的に重要なタイミングなのだ」と発言した。

同氏はまた、コンタクト・ライン訪問時、約8年続き、人々の生活を変え、運命を破壊し、人々を分断した、この劇的な紛争の被害を見ることができた、紛争は人々にとって、基本的なサービスや当たり前の生活・仕事を受ける機会へアクセスする上での障害となっていると発言した。同氏は、「この低烈度の戦争は」多くの軍人、民間人の命を奪ったと指摘した。

さらにボレル氏は、「私は、人々の動きを楽にするため、彼らに基本的サービスへのアクセスや行政上の問題を解決したり、こちら側あちら側にいる近しい人々を訪問する機会を与えるための、多くの人々、国際機関、NGO、そしてもちろんウクライナ政府の仕事に感銘を受けた」とコメントした。

同氏は、EUはウクライナの理想的パートナーであり、ウクライナの主権、独立、領土一体性を支持していると繰り返し、また、ウクライナに政治的、財政的、経済的サポートを与えていることを喚起した。

写真:オレクシー・コヴァリョウ/ウクルインフォルム

加えて同氏は、「(編集注:ロシア・ウクライナ間)国境の紛争は深まっており、それが欧州の安全保障全体をめぐる緊張の増大をもたらしている。ロシアは、通常とはかなり異なる手段で軍を集結させ、兵器をウクライナ国境周辺に集結させており、そのプロセスは非常に迅速であった。(中略)バイデン大統領とプーチン大統領がジュネーブで会った時、EUとロシアは対話チャンネルの調整プロセスを始め、私たち欧州人は、何よりもロシアと米国の対話をよく聞くことになるのだろうと思われた。しかし、現在、全てが(編集注:当時思っていたことと)異なっている」と発言した。

記者がボレル氏に発言の真意を質すと、同氏は、ロシアと米国の対話の必要性に関しては一度も否定したことはないと強調しつつ、「欧州の安全保障に関する話の際には、その協議の参加者は欧州の人でなくてはならないし、ウクライナ人もいなくてはならない。なぜなら、多くの議題は直接ウクライナに関わっているからだ」と発言した。

同氏は、「もしロシアが話したがっているのなら、組織立った対話が必要だ。ロシアが求めている対話を拒否するというのは、良いアイデアではないだろう。しかし、もしロシアが欧州における安全保障について話したがっているのであれば、欧州の人々もその対話の一部にならねばならない。来週、欧州の外務大臣と国防大臣の会合がある。私たちは、それら協議における私たちの発言がどのようなものであるべきかについて議論する。米国との調整を通じたロシア人とのやりとりにて、彼ら(ロシア)がそれを望む望まぬを問わず、彼らは私たちと話さなければならない」と強調した。

また、ボレル氏は、ツイッター・アカウントにて、今回のスタニツャ・ルハンシカ視察の様子につき報告した

ボレル氏は、「クレーバ外相とのスタニツャ・ルハンシカとコンタクト・ライン訪問時に、自らの目でウクライナに対する侵略の結果を見ることができた」と報告した。

さらにボレル氏は、更なる軍事侵攻はどのようなものも多大な結果をもたらすとし、ロシアは情勢緩和をし、ミンスク諸合意を完全に履行せねばならないと強調した。

なお、1月4〜6日、ボレル氏はウクライナを訪問している。5日のルハンシク州の前線を訪問後は、キーウ(キエフ)にてウクライナ政権関係者と会談する予定。