ゼレンシキー大統領、ポロシェンコ前大統領のテレビ局売却にコメント

ゼレンシキー大統領は、通称「大富豪(オリガルヒ)定義・対策法」の発効につき、同法はウクライナのいわゆる「オリガルヒ政治」に終止符を打つための一方であり、その発効初日からすでにその効果が現れたと指摘した。

10日、大統領が国民向け動画メッセージにて発言した

大統領は、「『オリガルヒ政治家政治』、あるいは、『政治家オリガルヒ政治』は非常にシンプルだ。リソースは全員のためにあるのではなく、彼らのためにある。法律は彼ら以外の全ての人に平等だ。彼らは、自らの利益を推進してくれる議員を買収し、それを見て見ないふりをする法執行機関職員を買収し、それを許してくれる裁判官を買収する。所有するメディアは、国家や対抗者に対する大砲と変貌する。今回の法律(「大富豪(オリガルヒ)定義・対策法」)は、その政治に終止符を打つための最初の一歩である」と発言した。

同時に大統領は、「ある者」(編集注:ポロシェンコ前大統領)は同法を機能しない「おしゃぶり」であり「フィクション」だと呼んでいると指摘し、「ある者というのは、有名な政治家オリガルヒの一人である。彼の発言は置いておいて、私は彼に心から感謝している。法律は、採択した日から機能している。それはその政治家オリガルヒが証明してくれた。彼は、自分が単なる政治家であると主張しながら、彼は自信が所有するメディア資産の一部を放棄したのだ。私は、二つのテレビ局の職員に対して、真の独立を獲得したこと、人々に真実を語れるようになったこと、自由に仕事ができるようになったことを心から歓迎する。新しい、偏りのない、独立した所有者の下で。ただし、その新しい所有者は、その政治家オリガルヒ政党の議員なのだが」と皮肉を述べた。

これに先立ち、ペトロ・ポロシェンコ欧州連帯党党首(前大統領)は、所有するテレビ局「直」局と「5」局を新設企業「自由なメディア」に売却した。「自由なメディア」を創設したのは、欧州連帯党の議員。

これに先立ち、6日、「社会生活において著しい経済的あるいは政治的重みを持つ人物(オリガルヒ)の過剰な影響と関係する国家安全保障への脅威防止」法、通称「オリガルヒ定義・対策法」が発効していた。同法は、社会において経済・政治面の著しい影響を持つ人物(オリガルヒ)を定義し、オリガルヒと定義された人物を登録リストに加える手続きと登録された人物に対して科される制限を定め、またオリガルヒと定められた人物と接触した公的人物に対して、接触につき公に宣言することを義務付けることを定めている。

写真:大統領府