「欧州統合に代替はない」 ウクライナ、モルドバ、ジョージア、バトゥミ首脳会談宣言を採択

19日、ウクライナ、ジョージア、モルドバの「連合トリオ」の3国は、欧州連合(EU)加盟は共同の目的であり、代替は存在しないとする共同宣言を採択した。

ウクライナ大統領府に連合トリオ参加国の3首脳が採択した「バトゥミ首脳会談共同宣言」が公開された

同宣言には、「EU加盟は、私たち3国をまとめる目的である。私たちの国にとって、欧州統合とは代替のないものであり、いかなる第三者であれこの主権的決定に影響を及ぼすことはできない。私たちはすでに、EUとの関係において著しい進展を達成している。私たちは、私たちの国の人々の欧州家族の一部となるという強固な意志に支えられつつ、ジョージア、モルドバ、ウクライナにとってのEUの将来の加盟のための道を開く欧州展望の承認を得るべく、私たちは、協力への決断力において一体となっている」と書かれている。

3国首脳はまた、EUと連合協定を締結している3国(連合トリオ)とEUとの関係は、EU創設の価値である、民主主義、人権尊重、基本的自由、法の支配という共通の価値に基づいていると強調した。

宣言にはまた、ウクライナ、ジョージア、モルドバは、これらの価値を遵守し、国際関係・国際場裏においてその価値を推し進めていくことにコミットしていると書かれている。

同時に3国首脳は、民主的機構の強化と国内法をEUの重要司法要素へと段階的に近づけることを目的とした包括的改革によってEUへの統合プロセスを継続することに揺らがずコミットしていることを確認した。

加えて宣言では、EUとの連合協定が改革のロードマップであると指摘されており、連合協定の履行の継続が3国とEUとの政治的連合と経済的・分野別統合のさらなる深化にとっての基本を作り出すのだと指摘されている。

その上で3国首脳は、「連合パートナー3国に対して欧州展望を付与することは、強力な刺激となり、さらに深く、さらに広範な改革を後押しすることとなる。この文脈において、私たちは、EU条約第49条に従い、欧州国家であり、欧州の価値を尊重し、その推進にコミットしているジョージア、モルドバ共和国、ウクライナがEU加盟申請を行えることを喚起する」と宣言した。

なお、ゼレンシキー大統領は、19日、ジョージアを実務訪問し、バトゥミ国際会議に参加した。

これに先立ち、今年5月17日、ウクライナ、ジョージア、モルドバの3国の外相は17日、キーウ(キエフ)で3国の欧州統合を成功させることを目的とした「連合トリオ」を形成する覚書に署名している