メルケル独首相、ドイツのソ連侵攻関係の演説で露のクリミア併合・ウクライナ東部紛争を喚起

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、同国は80年前のソ連侵攻に恥を感じていると述べつつ、また現在のロシアの対ウクライナの行為に同意しないと発言した。

20日、メルケル独首相がドイツのソ連侵攻から80年経過に合わせた動画メッセージにて発言した

メルケル独首相は、「ドイツは、欧州連合(EU)がそうであるのと同様に、ロシアが国際法に違反し、ウクライナのクリミア半島を併合し、ウクライナ東部に分離主義者に大規模な支持を与え、それによる欧州の戦後秩序に疑問を呈したことをに同意することはできない」と発言した。

同時に、メルケル氏は、ドイツ人にとって1941年6月22日のソ連への侵攻は恥を覚えることだと述べ、しかし戦時中にひどい出来事が行われたにもかかわらず、被害を受けた人々がドイツと和解してくれたことについてドイツ人は感謝しているとも述べた。同氏は、第二次世界大戦中、数百万の人々が亡くなったと述べ、特に、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、バルトの国々、その他のソ連の共和国にて被害が大きかったと述べた。

メルケル氏は、「ドイツ連邦共和国は、ナチス体制の犯罪の恒常的責任を認めている。その一部として、起こったことを常に喚起している。私たちには何百万の犠牲者やその子孫へと負債があることを忘れてはいけない。その責任から、私たちの平和とルールに基づいた国際秩序の上で作業する義務は高まっていくのだ」と発言した。

同氏は、ミハイル・ゴルバチョフ・ソ連大統領の制作により1990年にドイツが平和裡に統一を果たしたことを指摘した。

また同氏は、ロシアやベラルーシにて市民社会が弾圧を受けていることは「ドイツ人にとって今日痛みを覚えることだ」と指摘し、「もし平和な抗議者や反対意見を持つ野党の活動家が妨害されていくならば、私たちの関係は深刻に悪化することになる」と発言した。

同時に同氏は、ロシアとの対話は維持しなければならないとも発言した。