クレーバ外相、ベラルーシから拘束された傭兵リストを受け取ったと発言

ドミトロー・クレーバ外相は、ベラルーシから同国治安機関が拘束した露民間軍事会社「ワグナー」の傭兵のリストを受け取ったとし、これら人物のウクライナでの犯罪実施や東部での戦闘参加の可能性を調査するため、このリストはウクライナの関連機関に渡されると伝えた。

31日、クレーバ外相がオンライン記者会見時に発表した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

外相は、「ベラルーシにより被拘束者リストを受け取った。ベラルーシ外務省は、これら人物のウクライナでの犯罪歴や戦闘行為への参加の調査のため、リストを関連機関に渡すよう要請した。私は、本件は(そのリストに)何人ウクライナ人がいるか、彼らは何者かよりも広範囲の問題があることを強調したい。そして、このリストの人物の内、誰が占領軍、違法武装集団の側で武力行為に参加した者か、つまりは、犯罪に関与しているか否か、を判明させることは確かに非常に重要である」と発言した。

外相は、ベラルーシにて拘束された戦闘員の内、ウクライナ国民が何人いるかについては、現時点では答えることができないとしつつ、同時に「7人ではない」とも発言した。

外相は同時に、「しかし、私たちはリスト全体を調査しなければならない。なぜなら、様々な状況があり得るからだ。例えば、誰かは拘束の際に、自らをウクライナ国民だと述べて、ウクライナの身分証明書を見せ、別の誰かはロシア国籍の身分証明書を出したかもしれない。しかし、その際、後者がウクライナの身分証明書を持っていないとは限らないのだ。ウクライナの国内法により、私たちは二つ目の国籍を認めていないし、私たちにとってはそのような人物も同様にウクライナ国民なのである。そのため、リストにある人物一人一人を個別に調査し、個々の法的地位を詳細に分析しなければならず、その後ようやくより具体的な話に移ることができるようになる」と指摘した。

外相は、ウクライナの関連機関は「すでに本件について活発に作業をしている」と述べ、「今後の行動が遅れることはない」と発言した。

同時に外相は、「私はまた、ウクライナが常にベラルーシを支持してきたこと、常に理想的な隣国であったことを強調したい。私たちは、その友好国の独立、主権、安定を支持している」と強調した。

外相はまた、7月30日、駐ベラルーシのウクライナ臨時代表者がベラルーシ外務省に招待されたと伝え、「私の同僚であるウラジーミル・マケイ外相と会談が行われた。対話は、普通のものであったし、ウクライナ側に対する糾弾はなかった」と伝えた。

これに先立ち、ベラルーシ治安機関が、29日未明にミンスク近くでロシアの民間軍事会社「ワグナー」の傭兵を33名拘束したと発表していた。

民間軍事会社「ワグナー」とは、「プーチンの料理人」との異名を持つロシアのビジネスマンであるエヴゲニー・プリゴジン氏と関連のある組織。ワグナーの傭兵は、ドンバスやシリアなどの戦闘に参加してきたことが知られている。

ウクライナ大統領府は、ウクライナはベラルーシに対し、ドンバスにおける戦争犯罪の容疑のある、ロシアの民間軍事会社『ワグナー』戦闘員の犯罪人引渡しを要請すると発表している