ポロシェンコ前大統領、ノルマンディ4国首脳会談を前に、ゼレンシキー大統領にアドバイス

ペトロ・ポロシェンコ前大統領(欧州連帯党党首)は、9日に独仏宇露のノルマンディ4国首脳会談を控えるヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領に、プーチン露大統領を信じないこと、ガス問題を交渉に加えないこと、国連平和ミッションの案を再提起することなどのアドバイス集を発表した。

6日、ウクラインシカ・プラウダ通信がポロシェンコ氏名義の記事を公開した

ポロシェンコ氏は、「最も重要なアドバイスは、プーチンを信用しないことだ。絶対に、何においてもだ。プーチンは、誰に対しても情報操作をする。内容、事実、数字、地図、感情を用いて。彼は、ウクライナやウクライナ人を嫌悪しており、欧州における政治地図の中に私たちの居場所を見出していないのだ」と指摘した。

ポロシェンコ氏はまた、プーチン露大統領がよく用いる「私たちが以前に同意したように」というフレーズの裏にある真意を注意深く確認するよう呼びかけた。また、同氏は、「ミンスク諸合意」と呼ばれるものは、3つの合意からなるとし、2014年9月5日と9月19日、2015年2月12日に署名されたものから構成されていることを忘れないよう強調し、その上で、ロシアは常に2014年9月の最初の2本の合意(ミンスク議定書とミンスク覚書)が忘れ去られることを望んでいることを指摘した。同氏は、その理由としてその2合意にロシアにとっての厳しい義務が含まれているからだと説明し、それは「軍の撤退」と「国境コントロールの欧州安保協力機構(OSCE)への明け渡し」であると説明した。

更に、ポロシェンコ氏は、プーチン氏はひんぱんに砲撃の回数や発射地点、兵器・兵力数をごまかし、あたかも停戦違反はウクライナ側にこそ罪があるかのように主張しようとすることを指摘し、そのような数字の操作に向けて、ウクライナ側もドイツやフランスが信用するような数字やデータを用意しておかなければならないと指摘した。

ポロシェンコ氏は、「ゼレンシキー大統領による、ドンバス地方からのロシア軍撤退の時期とメカニズムにつきパリで合意しようとする意図を、私は心から支持している。しかしながら、私は、新しい説得力のある写真・動画、衛星画像、ロシア軍の手帳、身分証明書、ウクライナ領ドンバスにおけるロシアの最新武器・兵器のプレゼンスを証明する写真をパリへ持って行けるよう、積極的に作業することを強く忠告する」と発言した。

加えて、ポロシェンコ氏は、プーチン露大統領との一対一の会談は避けたほうが良いと主張し、同時にそれが回避できないのであれば、「彼のKGB的印象操作や善意なき賞賛、感情や弱点を探るゲームに屈することのないよう」忠告した。

同氏はまた、ゼレンシキー大統領に対して、パリでの会談は、これまでのノルマンディ4国の議題であった「ミンスク諸合意履行のためのロードマップ」の議論に戻るべきであるとし、ロードマップの重要な点は、ミンスク諸合意全体における優先課題はロシア軍の撤退を含めた治安項目であるということにあると強調した。

更にポロシェンコ氏は、ドンバスの平和的情勢解決の不可分の要素は、国連率いる平和維持ミッションだと指摘した。

また、ポロシェンコ氏は、ノルマンディ首脳会合の議題に「ガス問題」を含めないように忠告した。同氏は、その理由として、議論にガス問題を加えると、「安価なガス」と「重要な政治的妥協」の交換のような、ウクライナにとって不利な「合意パッケージ」をロシアに提示させる余地を与えてしまうからだと説明した。ポロシェンコ氏は、「私たちにとって、これまでに安価なロシアのガスほど高価なものはなかった」と喚起した。

ポロシェンコ氏は、ゼレンシキー氏にノルマンディ首脳会談での成果と国益を考慮に入れた上での平和の達成を祈願した。

ポロシェンコ氏は、「最後に、協議のテーブルに座り、プーチンの目を見て、彼がウクライナから何を望んでいるのかを知り、『中間地点で合意』しようと思っている人たちを、私はがっかりさせねばならない。プーチンが必要としているのは、クリミアでもドンバスでもない。ウクライナ全体だ」と強調した。

なお、ドイツ、フランス、ウクライナ、ロシアの4国が参加するノルマンディ首脳会談は、12月9日にパリで開催される予定。同会談は、ゼレンシキー大統領とロシア連邦のプーチン大統領が最初に面会する場となる。

前回のノルマンディ首脳会談が開催されたのは、2016年10月19日のベルリン。